アレグラン渡部のサッカーの素

愛知県東海市のスポーツクラブ "アレグラン東海” の代表の渡部貴朗が、自身のサッカー観を中心に、スポーツ、教育など気になることを素直に書いていきます!

問題を解決する力

最近、子どもたちとサッカーをしていますと

“強く感じる(危惧する)”ことがあります。

 

それは

 

「教えたことしかやらない」

 

ということです。

 

正確には、

 

『教えたことしか “やれない”』

 

ということです。

 

 

実は、このように感じるのは、

 

サッカーの場面だけではありません。

 

 

体育教室や親子教室でも・・・

 

とにかく様々な場面で感じられます。

 

 

このことに関しては

 

「対象者が子どもだから(仕方ない)でしょう」

 

という声が返ってきそうです。

 

 

しかし・・・

 

本当に年齢だけが関与しているのでしょうか?

 

 

 

サッカーの話に焦点を当てます。

 

蹴ること(キック)

運ぶこと(ドリブル)

 

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は、とても大切な技術 です。

 

 

【インステップキック】

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➀斜め後方から助走をとる

軸足(*立ち足)はボールの横にしっかり踏み込む

軸足の向きは目標の方向に置く

軸足側の腕を上げてバランスをとる

⑤蹴り足の膝を中心に振り上げる

⑥足首を伸ばした状態で固定する

⑦足の甲でボールの中心を打つ

⑧蹴り足を真っ直ぐに振り抜く

 

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【ドリブルのタッチ】

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アウトサイドでボールに触れる

 ➠[理由]スピードが出しやすい(スムーズにできる)・プレーの選択肢が増えるなど

➁上体を起こす

③体軸を整える

④ステップを踏む

⑤蹴り足が届かない所にボールを置かない

⑥利き足のつま先付近にボールを置く

 

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子どもでも大人でも

 

マチュアでもプロでも

 

・・・

 

サッカーの基礎や基本は、全く変わりません。

 

 

ですから、“育成年代”だからこそ、

 

アレグランでは基礎・基本の習得に努めています。

 

 

この基礎・基本の部分が“型(形)”となり、

 

自身のプレーに大きな力を与えてくれます。

 

但し・・・

 

型は必要ですが、

 

この型がそのまま

 

実際に『ピッチ内で起こること』の全てを

 

解決してくれるわけではありません!

 

 

つまりは、

 

型を力(ベース)に、

 

『相手や状況に応じて、発展・応用させていくこと』

 

が重要になってきます。

 

 

例えば・・・

 

インステップキックですが、

 

普通にボールをインパクトするだけでは、

 

ボールは浮きません。

(ただ単に、ライナー性の低い弾道のボールになります)

 

 

では、ゴールキックには、

 

“基本通りのまま”のインステップキックが、適しているでしょうか?

 

 

ゴールキックは、ある程度の飛距離が求められるため、

 

味方、相手の「頭を越すボール」を蹴ることが求められます。

 

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ですので・・・

 

通常よりも足首を少しねかし気味に(角度を変えて)

 

“足の甲の内側”で

 

『ボールの下をインパクトして』

 

浮き球の強いボールを蹴る必要が出てきます。

 

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ドリブルに関しても同様です。

 

 

利き足が右の場合、基本通り

 

右足のつま先付近にボールを置きながら

 

そのまま悠々と相手ゴールに迫れるわけがありません。

 

 

なぜなら守備者(ディフェンダー)は、

 

攻撃側がやりたいことを当然ですが、

 

防いできます。

 

 

つまり、相手オフェンスプレーヤーが右利きの場合、

 

右側は消されます。

 

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ですので・・・

 

ただ“漠然”と、利き足側に抜け出そうとするのではなく

 

『“あえて”左に出る動き』

 

を見せて相手ディフェンダーを誘い出し、

 

本来行きたい(オフェンスプレーヤーから見て)右側を開けさせることが

 

必要になります。

 

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これらは、どういうことかと言いますと・・・

 

基礎・基本は大切。

 

 

しかし、

 

相手がいる、ゴールがあるサッカーですので、

 

『基礎や基本を状況に応じて

 

どのように変化させて使っていくのか』

 

が大切なのです。

 

 

つまり、工夫が必要なのです。

 

 

逆に、

 

言われたことしかできないようでは、

 

繰り返しますが、状況を打開することはできません。

 

(実は、サッカー以外の何事も、成功を導くためには、

 ただやるだけではなく、この“工夫”というものが必要ではないでしょうか)

 

 

しかし現場に目を向けますと・・・

 

私たちのクラブの子どもたちも、

 

この「工夫」というものができない子が増えてきているように感じます。

 

 

基礎や基本は、定着してきているのに、

 

応用が利かないのです。

 

 

これは、大きな問題でもあります。

 

 

ではなぜ、このような『応用が利かない子ども』が増加しているのでしょうか?

 

それは、

大人が子どもに与える「教育環境」に原因の一つがあるように感じます。

 

 

例えば、算数。

 

 

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 という答えの問題・・・。

 

 

本の学校教育の中では

 

一般的には

 

「1+1=いくらですか?」

 

になります。

 

 

しかし、

 

重要なことは

 

『2という答えをどのように導き出したか』

 

ということです。

 

 

つまり、

 

◯+◯=2

 

・・・この◯に入る数字を考えることです。

 

 

さらには、

 

「+-×÷の“計算方法は自由(*本人のアイデア)”で、答えは2になれば良い」

 

といったような学習の方法を用いると、

 

自然に応用力は養われるのではないでしょうか。

 

 

 丸暗記

 

 右向け右、左向け左

 

の、半ば“言いなり”の学習スタイル

 

・・・。

 

 

ゆとり教育は、

 

それらの課題を打開するために生まれた方策ですが、

 

残念ながら実を伴っていないような気がします。

(▶『現実は逆』であるように感じます)

 

 

 

また話を聞く姿勢。

 

 

その他の対応(振る舞い)を見ていますと

 

年齢に関わらず

 

話が聞けない人・・・

 

問いに対して答えられない人・・・

 

増えているように感じます。

 

 

そして一方で

 

「かっこいいな」

 

「こんな人になりたいな」

 

と思わせる大人の方もいらっしゃいます。

 

 

話を伺いますと、

 

規模の大小に関わらず、社会のどこかで活躍されています。

(*「~長」といった肩書の方です)

 

 

 

社会のいろいろな場面で活躍できる人は、

 

ご自身の意見はお持ちなのですが、

 

人の話も聞く耳があります。

 

そして、工夫ができます。

 

 

これらの大切さを考えさせる、学ぶ時間・・・

 

サッカースクールの限られた時間で

 

それを設けるのは、大変悩ましい課題です。

 

 

クラブでは、一週間に1回会う子が大半。

 

そして、その1回が1時間余り。

 

その中で一人一人にできるだけボールを多く触らせ、

 

且つゲームも行うとなりますと・・・

 

やはり、

 

「根本解決に要する時間に、“余裕”は残されていません」

 

 

しかし、大切なことは変わりはありません。

 

 

人の話を聞く『傾聴力』

 

自分で考える『創意工夫』

 

 

自クラブのアレグランでは、時間の許す限り

 

「子どもたちに話し」

 

そして

 

「子どもたちに考えさせる時間」

 

を設けています。

 

 

ただ子どもたちにこの大事なことを植えつけるには、

 

繰り返しますが、如何せん時間が足りません。

 

 

やはり、

 

各家庭、及び学校で『問題を解決する力』を積み上げて欲しいと思います。

 

 

生まれてから言葉を覚え

 

物事を理解する過程の中で、

 

話を聞く・考えるという能動的な姿勢が大切だということを

 

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理解する(理解を促す)ことを疎かにしてはいけません。

 

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将来を切り開くのは、

 

子ども自身です。

 

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“明るい未来”

 

“幸せを掴む”

 

人物は、

 

『問題を解決をする力』

 

を有しています。

 

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