アレグラン渡部のサッカーの素

愛知県東海市のスポーツクラブ "アレグラン東海” の代表の渡部貴朗が、自身のサッカー観を中心に、スポーツ、教育など気になることを素直に書いていきます!

モラハラ

パワハラ、セクハラ、アカハラ・・・

いろいろな“○○ハラ”という言葉が世に出回っています。

今回タイトルに使いましたモラハラとは、一体なんでしょうか?

これは正確には、モラルハラスメントといって、相手に対して外傷等が顕在化する肉体的な暴力と違い、言葉や態度での精神的な暴力のことを指します。

さらに、加害者側がターゲットとなる相手を決め、悪評を広めたり、周囲を巻き込んで攻撃したり、仲間はずれにしたりするものも指します。(こうなりますと、いじめと同じです)

 

このモラハラですが、指導の現場、親子関係には、よくあり得るものです。

なぜなら、「指導者と選手」、「教師と生徒」、「親と子」には、上下関係が生まれるからです。(*反対に、軽いお友だち感覚では、信頼関係は築けません)

指導者、教師、親などが、「教育」や「しつけ」、「指導」などという名のもとに、モラルハラスメントが行われることがあります。
それを『愛情』だとされる場合まであります。

非常に残念な話ですが、本当の愛情があれば、そうはなりません!

 

本日発表のニュースに、“指導の一環”として、顧問を務める女子ソフトボール部の部員に日常的に暴力を繰り返したことで、ある中学校の教諭が停職3カ月の懲戒処分になったとの報道がありました。

今年2月、練習試合でミスをした女子生徒に審判用のマスクを投げつけ、 身をすくめた生徒の後頭部に当たり、4針を縫うけがをさせたとのことでした。

加害者側の教諭の理由は、「『勝たせてやりたい』という思いが強まり、思い通りにいかないと暴力を伴う指導をするようになった」 と説明しているそうです。

 

勝たせてやりたい、上手くしてやりたい・・・

この文言が、暴力をふるった原因に使われることに強い憤りを感じます。

勝たせてやりたい・・・のではなく、指導者が勝ちたいだけ

上手くしてやりたい・・・のではなく、指導者が名将と呼ばれたいだけ

ではないでしょうか?

 

暴力や暴言・・・肉体面だけでなく、精神面への虐待は、決してあってはいけないことです。

子どもは、弱い立場です。

その子どもの上に立つ者は、人間として「正しさとは何か?」、「愛情とは何か?」などを、日頃から考える習慣を持つこと。(倫理観を高めることに努めること

そして、自らの言動や行動をコントロールすること

子どもに接する大人は、この2つを肝に銘じておく必要があります。

 

★補足ですが・・・

親に「勉強しなさい」と言われて、子どもが「イヤだ」と言っているような関係ならモラルハラスメントは成立しません。

しかし、モラルハラスメントが成立している場合は・・・親に「なんで誰々さんのようになれないの」と言われる。(小さい子どもは)「あなたの子どもだからだよ」とは、とても言い返せません。

これは社会学者の加藤諦三氏の見解ですが、まったく同感です。

 子どもにとって都合の悪いことが、全てモラハラになるわけではありません。