アレグラン渡部のサッカーの素

愛知県東海市のスポーツクラブ "アレグラン東海” の代表が、自身のサッカー観を中心に、スポーツ、教育など気になることを素直に書いていきます!

不思議なジュニアのサッカーの環境   ~その1のつづき(試合の設定)~

不思議なジュニアのサッカーの環境という題名、
最終の今回は、「試合の設定」についてになります。
 
サッカーの試合は、設定によって大きく変わっていきます。
 
“高校サッカー”を例に挙げてみましょう。
高校生年代のサッカーの、4つの全国大会のレギュレーションです。
 ※レギュレーションとは…大会の「規則」、「ルール」のことです
 
❶年間を通して行うリーグ戦

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高円宮杯U-18サッカープレミアリーグ」

時 間:90分間、ハーフタイムのインターバルは15分間

登 録:25人まで

交 代:5人まで

その他:◎ホーム&アウェイ方式の総当たり戦(18試合)を実施

    ◎EAST/WEST(東西地区)の優勝チーム同士による

     “チャンピオンシップ”を行い、年間王者を決定

     また、東西それぞれの下位2チームは、次年度プリンスリーグ(*地域リーグ)へ自動降格

 
❷夏の高等学校の大会
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時 間:70分間、ハーフタイムのインターバルは10分間

登 録:17人まで

交 代:4人まで

その他:◎全てトーナメント(ノックアウト)方式

    ◎3位決定戦は行わない

    ◎勝敗が決しない場合ペナルティーキック方式により次回戦進出校を決定

    ◎決勝においてのみ、20分(10分ハーフ)の延長戦を行い、それでも

     勝敗が決しない場合、ペナルティーキック方式により優勝校を決定

 

❸夏のクラブチームの大会

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日本クラブユースサッカー選手権 U-18」

時 間:⑴グループステージ…80分間、ハーフタイムのインターバルは10分間

    ⑵ノックアウトステージ…90分間、ハーフタイムのインターバルは15分間

登 録:18人まで

交 代:5人まで

その他:◎グループステージにおいては、

     競技時間内に勝敗の決まらない場合は引き分けとし、

     勝点の多い方を上位とし、各グループ1、2位の計16チームが

     ノックアウトステージに進出

    ◎ノックアウトステージにおいては、

     競技時間内に勝敗の決まらない場合、5分間の休憩後20分の延長戦を行い

     決まらない場合ペナルティキック方式により勝敗を決定

    ◎3位決定戦は行わず、準決勝で敗退した両チームが3位

 

❹冬の高等学校の大会

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全国高等学校サッカー選手権大会

時 間:⑴1回戦から準々決勝…80分間、ハーフタイムのインターバルは10分間

            ⑵準決勝・決勝…90分間、ハーフタイムのインターバルは15分間

登 録:20人まで
交 代:4人まで
その他:◎全てトーナメント(ノックアウト)方式
    ◎1回戦から準決勝までは、
      勝敗の決定しない場合はペナルティキック方式により勝利チームを決定
               ◎勝敗の決定しないときは20分(10分ハーフ)の延長戦を行い、
      決しない場合はペナルティキック方式により勝利チームを決定
 
さらに、それぞれの試合で使用するボールも異なります。
(*プレミアリーグとクラブユース選手権は同じ)
 
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 ○プレミアリーグ…モルテン社製 『ヴァンタッジオ 5000 プレミア』
 ○インターハイ…モルテン社製『ペレーダ5000(*芝用:F5P5000)
 ○クラブユース選手権…モルテン社製 『ヴァンタッジオ 5000 プレミア』
 ○高校選手権…プーマ社製『エヴォパワートーナメントJ』
 
ちなみに、競技を経験され、実際にたくさんボールを蹴ったことのある方は、
お分かりになるかと思いますが、サイズは同じでも・・・
感触、飛び具合、曲がり具合など、ボールはそれぞれ微妙に異なります。
 
大会の「規則」、「ルール」であるレギュレーションによって、
同じ年齢の対象者の、
同じ全国大会でも、
その様相は、大きく変わるものです。
 
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では、今月初頭に観ました、ある市の小学校部活動対抗戦について、
最後のまとめをさせていただきます。
 
大会をどのような「規則」や「ルール」で行うのか・・・
これに、“拘り”がないといけません。
 
では、その大会のレギュレーション面で気になったポイントです。
 
▲中学を目前に控えた対象者に、狭いハーフピッチで11人制のプレーを強いる
▲負ければ1日で終わるレギュレーション(*10チーム中、6チームが敗退)
 
近年、「12歳以下の試合は8人制が主」となっています。
 
8人制がなぜ導入されることになったのか・・・
これに関しましては、また後日書きたいと思いますので、
今回は、簡単にだけ触れます。
 
1チーム、11人より8人でゲームを行うため、
多くのプレーヤーにプレーの機会を与えられ、
プレーを通じて、サッカーを学んでいくことができるからです。
例えば、
 ☆たくさんボールに触れることができる
 ☆1対1の場面が多くなる
 ☆選手の交代が自由である
これらは一例です。
 
一方で、11人制のゲームであるサッカーの特徴
(ポジションごとのプレー、システム)などを8人制サッカーでは、
直接に学ぶことはできないかもしれません。
ただ、『8人制ならではの利点』が多くあるから、
全国的にも8人制への移行が大きく進んできています。
なぜ、この市の大会は11人制を続けているのでしょうか?
実は、この隣の市、またその隣の市、近隣の12歳以下の大会は11人制なのです。
時代が止まってしまっている感を受けます・・・。
 
さらに競技者の人数に対してのピッチサイズは、
「ハーフサイズ11人制」です。(*ハーフサイズに両チーム総勢22人)
しかし、6年生は来年の今頃には、「フルサイズ11人制」を行っています。
なのに(1年前の)6年生の現在は・・・
『フルピッチの中に、44人のプレーヤーがいる』という、
“あまりにもスペースのない”現実が、そこにはあります。
 
そして、2日間を10チームで行う大会。
しかし・・・2日間試合ができるは、4チームだけ。
せっかくの“2日間”です。
しかも、“天然芝”で試合ができる機会です。
「経験を積むことが必要な」育成年代の試合を
「負ければ翌日はなし」の“1Day大会”になってしまっている側面に、
ただただ、『もったいなさ』を感じました。
 
このたび見学させていただいた大会の設定は、
小学校の先生方がつくられています。
以前も書きましたが、学校の先生には、学校の先生の業務があります。
(*サッカーの専門のご職業でないことは、重々承知しています)
ここに書いています内容は、サッカーの育成を専門としています人間の見解です。
ただ・・・
「どうすれば子どもたちが伸びるか」
ということに焦点を当てなければ、
サッカーが大好きな“子どもたちの芽”の成長は、止まってしまいます。
過去の慣例などに囚われることなく、
子どもたちの育成の目線に立った大会の設定をつくっていただきたいと
切に願います。
 
私たちのようなサイドの人間の声が、現場に届きますことを祈りながら
このたびの主題を終了とさせていただきます。