アレグラン渡部のサッカーの素

愛知県東海市のスポーツクラブ "アレグラン東海” の代表の渡部貴朗が、自身のサッカー観を中心に、スポーツ、教育など気になることを素直に書いていきます!

基礎・基本は、なぜ大切なのか?

私たちのクラブ、

アレグランの活動、

“すべての面”において、

大切にしていること が、

 

『基礎』

『基本』

 

です。

 

 

「当たり前でしょう・・・

 

 子どもの活動なんだから、

 

 どこの団体だって、

 基礎や基本は大切にしていますよ」

 

という声が聞こえてきそうです・・・。

 

では、

基礎とは何でしょう?

基本とは何でしょう?

 

考えたこと、ありますでしょうか??

 

そして、

サッカーの基礎、基本が正確に説明できる方、

いらっしゃいますか?

 

 

基礎とは・・・ 

物事を成り立たせる、大もとの部分。

建築や学校の体系的な勉強などにおいて、その土台にあたるもの。

▽例▽

 基礎体力・基礎知識

 

◎つまり、基礎とは“土台”のことで、

 その上に、他の物事を積み上げることができます。

城も、強固な石垣(土台)がなければ建つことは叶いません

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基本とは・・・

物事が成立するための、常によりどころとなるもの。

応用・変形・発展形から考えると、その原型的なもの。

▽例▽

 基本文型・基本方針

 

◎つまり基本は、応用の前に身につけておくべきものです。

 「基本」は、“軸”になるもので、

 その一部を変えてさらに発展、応用することができます。

青の絵の具と赤の絵の具を持っていることで(混ぜると)紫が作れます

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基礎と基本。

 

とにかく、

どちらも『基』・・・

つまり、

“もとい”となるものですから、

大変重要なことを指すことは、容易に想像できることかと思います。

 

 

ところで、このたびの本題に移ります。

 

先日、中日新聞のコラムに、

理研究家の寺田真二郎氏が書かれた記事が載っていましたので、

ご紹介させていただきます。

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寺田氏が、小学生時代に印象的だったのは、

6年生の時分の担任の先生だそうです。

コラムの冒頭の説明を読む限り、比較的年齢の若い女性の先生で、

話しやすい、親しみのある方だったことが想像されます。

 

では、ご本人の実際の体験談も含めまして、

新聞記事の要旨につきましては、以下の通りです。

 (*内容は一部省略させていただきます)

 

 ~確かに基本は役に立つ~

 

 理科室で酸性、アルカリ性の実験をして、みんなが(教室を)出て行った後、

 片づけをしていた先生に言ったんです。

 「今やっていることは本当に必要なんですか」と。

 先生はキョトンとしていました。

 「この子は何を言い出すのか」

と思ったのではないでしょうか。

 

 僕は何でも疑問に思う子でした。

 理科の実験も、分数も、歴史の年号を覚えることも

 「将来、本当に役に立つのだろうか」

 と日頃から思っていたのです。

 

 先生はその時、答えを言わず、

 後日、下校前にクラス全員の前で

 「ある子がこんなことを言ってきました」

 と話題にしました。

 そして、

 『小学校で学ぶのは、基本的なことだから、

  知っておいたほうがいい』

 という意味の話をされました。

 

 でも、その時はよく分かりませんでした。

 

 理研究家の今、

 「基本って大事なんだ」

 と実感しています。

 レシピには分数も計算式も出るし、

 テレビ番組で歴史の話題を振られることもあります。

 

 ある子ども番組では、

 アルカリ性の食品を酸性にして色を変える実験をすることになり、

 あの頃を後悔しながら、改めて勉強しました。

 

 もし先生に会ったら謝りたい。

 「失礼なことを言いました。確かに必要なことでしたね

 と。

 

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私も、“義務教育期間”はとても大切だと考えています。

 

この大切な期間に、

子どもたちは、この先の人生を生き抜くための

基礎、基本を身につけていきます。

 

この期間を

子ども自身がどのように過ごすのか。

大人として子どもにどのように向き合わせるのか。

 

大きな課題であり、ポイントであると思います。

 

これまでも、

私たちのクラブ、アレグランでも

基礎・基本の習得というものを理解できず、

クラブを去っていってしまったメンバーもいます。

 

何を選択するか?

 

 有名なクラブでプレーしたい。

 選抜(トレセン)に入りたい。

 大会に出場して賞を獲りたい。

 

・・・解らないわけではありません。

 

誰もが簡単に理解できる、

華やかなこと・・・。

心惹かれてしまうことでしょう。

 

しかし・・・

今の満足、

今の欲求充足が、

果たして未来に繋がっていくのでしょうか?

 

確固たる基礎・基本があるが故に、

身体が成長した時、

つまり大人になった時に、

国内外で活躍できるプレーヤーになれるはずです。

 

 

「今何を為すべきか」

 

を、決して誤ってはいけません。

 

 

最後に、

書庫の中の書物の一節をご紹介して、

このたびのまとめとさせていただきます。

 

日本サッカー界のレジェンドの一人、

木村和司氏がご自身が監修された指導書の中で、

基礎・基本の習得に向き合う姿勢、意識について語られています。

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 (指導書内の)分解写真を目に焼きつけたら、

 とにかく実際にやってみてほしい。

 ポイントはアドバイスできる。

 でも、結局は自分次第。

 トライあるのみだ。

 つまらなくて、苦しいときもあるかもしれない。

 でもそれは、その時限りのこと。

 好きなサッカーのためだと思えば、苦にはならない。

 

 そこに気づき、自分のできることが分かった今、

 ボクはサッカーが面白くて仕方がないのだから。

 

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基礎・基本は、

何事においても大切なことです。

 

もちろん・・・

サッカーにおいても。