アレグラン渡部のサッカーの素

愛知県東海市のスポーツクラブ "アレグラン東海” の代表の渡部貴朗が、自身のサッカー観を中心に、スポーツ、教育など気になることを素直に書いていきます!

仕事とは?

「私達は、生徒さんからお金を貰って生活をしていますので

 その子を成長させる“義務”があります」

 

 

ふと耳にした、ある『指導』を生業としている方の一言ですが・・・

 

この言葉に、何か違和感を感じました。

 

 

あくまで個人的にですが・・・。

 

 

さらにこの方の見解は、以下のようなものです。

 

「(人は)楽しくないとやる気にならない。

 練習しても、結果が出ないと苦しい。

 楽しくなるには、成功体験が必要。

 そして、成功体験とは結果です。

 例えば、その子のレベルに合った練習試合を組んで

 成功体験をしてもらう。・・・」

 

 

一見、全て頷けるものです。

 

 

 

ただ、私にはやはり違和感を感じてなりませんでした。

 

 

「何が?」

 

かといいますと、

 

ここで登場します

 

“成長”

 

というキーワードは、

 

正に私、アレグランの目指す頂(◎目標)になりますが・・・

 

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“成長”とは・・・

 

そんなに、容易く手に入るものでしょうか?

 

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成長とは努力の結晶 であり、

 

短期間で簡単に手に入るようなものでは、

 

そもそもありません。

 

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例えば、ガーネットという宝石があります。

 

 

ガーネットが出来上がるには・・・

 

既存の岩石にマグマの侵入があり、

 

温度の上昇とマグマの流出する溶液、

 

この両者により、元の岩石が再結晶したもの、

 

それが、ガーネットです。

 

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【写真】レインボー・ガーネット…七色の虹色の光沢によって虹色に輝く、柘榴(ざくろ)石の変種です。

 

 

さらに、その原石を研磨することで、

 

見事な“輝き”を放ちます。

 

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長い年月と過程を経て、

 

輝く石へと変化を遂げるのです。

 

 

 

 

話は戻り、

 

単純に結果が出るもの(短期間で生み出されるもの)・・・

 

それは何でしょうか?

 

 

私は、それを成長とは考えていません。

 

 

では、成長しない時期をいかに過ごすのか・・・。

 

ここで(成長が実感できない時に)、

 

自信をつけさせるために、力量の弱い相手と試合をさせること

 

で、本当に自信がつくのでしょうか?

 

 

実際に、

 

私のクラブでも過去に、

 

同じようなご意見を述べられる保護者の方がいらっしゃいました。

 

 

 

弱い相手と試合を組む・・・。

 

 

弱い相手を探すこと自体、

 

自チームの子どもたちにとっても

 

相手方に対しても

 

(そのような考えを持つこと自体)失礼に感じるので

 

私はできません。

 

 

逆に、育成年代の試合を含め、

 

“経験”は、多くの意味を為すと考えています。

 

 

実は、

 

「負けること、上手くいかないこと」

 

を経験することこそが、将来へ大きな糧になります。

 

 

一方で、

 

「負けるから」

 

「嫌な思いをするから」

 

だから見合った相手と試合を組むことは、

 

本当に子どものためになるのでしょうか?

 

 

子どもが負ける姿を目の当たりにすることは、

 

親として、指導者としても、

 

その瞬間は心が痛みますが、

 

それ(その時の痛み)に、子どもも大人も耐えることが大切です。

 

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そしてそのこと(成長のために我慢すること)の必要性を

 

保護者に説くことが、

 

指導者の務めではないでしょうか。

 

 

もちろん、

 

行き詰っている子どもに対しても必要です。

 

 

「なぜ負けたのか?」

 

「なぜ上手くいかないのか?」

 

そして

 

『次から何をしなければいけないのか』

 

を正しく説く必要があります。

 

 

さらに、

 

「今は負けてもいいんだ」

 

ということも・・・。

 

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(㊟適当にやって「負けてもよい」ということではありません)

 

 

 

 

その

 

『“真の部分”を説くこと』

 

こそ、

 

指導者の役割であり、

 

“仕事” ではないでしょうか。

 

 

そして、

 

そのことには膨大なエネルギーを要します。

 

なかなか納得が引き出せず、苦労します。

 

残念ながら我慢ができず、辞められる方を見送ることもあります。

 

 

そんな時、

 

指導者として、傷つき、疲れ、へこたれそうにもなります。

 

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しかしそれでも、

 

前を向いて、真実を追求していくことが大切になります。

 

 

では、

 

それ(苦労)は、何のためでしょうか?

 

・・・

 

それは子どもたちの

 

『十数年後の成長した姿』

 

を実現するためです。

 

 

その姿を想像し、指導者自身が楽しみながら

 

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本人(子ども)と保護者の喜びへ導くことが

 

私たちの仕事の目標です。

 

 

 

 

結論です。

 

 

『仕事は義務ではなく、喜びのためにするもの』

 

です。

 

 

 

ちなみに、

 

このたび取り上げたガーネットの石言葉は・・・

 

「真実・忠実・勝利」

 

などです。

 

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 👆これもガーネットの柘榴石の変種、レインボー・ガーネットを使用したものです。

 

 

 

私が考える仕事とは・・・

 

真実を追求し、

 

忠実にこなし、

 

最後に勝利(喜び)を手に入れること

 

だと信じています。

 

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