アレグラン渡部のサッカーの素

愛知県東海市のスポーツクラブ "アレグラン東海” の代表が、自身のサッカー観を中心に、スポーツ、教育など気になることを素直に書いていきます!

2017国際親善試合 対ブラジル戦で見えた課題〈守備面〉

先日の注目のブラジル戦、

 

覚悟はしていましたが・・・

 

 

 

予想通り?

 

ブラジルの力を見せつけられました。

 

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11月10日(*現地時間 13:00キックオフ)

 フランスのスタッド・ピエール・モーロワでの

 国際親善試合、日本代表 vs. ブラジル代表戦。

 

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いろいろな課題が見られました・・・。

 

 

まず、『守備面での課題』が、最も印象に残りました。

 

 

 

 

では、

「日本の失点(ブラジルの得点)シーン」から考えたいと思います。

 

 

 

まず1点目。

 

ネイマール選手⑩のPKによるゴール。

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その発端になったのが、吉田選手㉒。

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 PKの発端となったのはエリア内でのファウル。(*ホールディング)

 

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相手コーナーキックの場面で、

危険な相手を自由にしてはいけませんが・・・

 

もう少し冷静に慎重に対応できなかったのでしょうか。

 

 

10分という早い時間帯での失点は、

90分間の試合を考えると、とても痛い失点といえます。

 

 

ゲームの立ち上がり・・・

 

まだゲームが落ち着かない時間。

 

 

ここでの失点は、やはりゲームプランを狂わせます。

 

 

『我慢強く、集中力を持って』対応すること

 

が求められます。

 

 

 

 

2点目は、マルセロ選手⑫のミドルシュートでした。

 

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この目の覚めるような右足のシュートは、

 

ブラジルの素晴らしいカウンター攻撃からのPK(☚この日2度目)

 

続くコーナーキックの後の失点でした。

 

 

 

時間を区切って振り返ってみましょう。

(➠この流れには、ブラジル選手の“本物の技術”が見られます)

 

 

右サイド、酒井宏樹選手⑲のクロスは、

 

ブラジルボランチのカゼミーロ選手⑤にブロックされます。

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ボールを奪ったカゼミーロ選手は、

右足で前方にロングフィードを試みますが

自チームのマルセロ選手と重なったため、

キックフェイントを用いて瞬時にプレーを変更します。

 

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そして、切り返したボールを素早く左足でロングフィードします。

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 このボールをつなぎ・・・

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 中央から一気に逆サイド(ブラジル右サイド)へ。

 

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右サイド深い位置まで進めたボールですが、

このボールをオーバーラップした右サイドバックダニーロ選手㉒が

中央のネイマール選手にクロス。

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センターバックボランチの間にポジションを取っていたネイマール選手は

ジャンプヘッドで、至近のフリーのガブリエル・ジェズス選手⑨に

ボールを落とします。・・・・

(この時点、ガブリエル・ジェズス選手は完全にフリーな状態です!)

 

日本守備陣は、完全に“手遅れ”の状況に追い込まれていることが解ります。

 

 

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慌てて対応した山口選手⑯は、たまらずファウルチャージしてしまいます。

 

このプレーが、PKを与える結果となりますが、

時間は、試合が始まってからまだ15分・・・。

 

 

日本は、早くもこの日『2度目のPKをブラジルに与えた』ことになります。

(↑ 前半の3分の1の時点で2点目を献上するかもしれない事態) 

 

 

PKのキッカーは、またしてもネイマール選手ですが・・・

 

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 ここは、GKの川島選手がファインセーブで凌ぎます。

 

 

しかし、このボールはゴールラインを割り、

(2点目の源になる)コーナーキックになります。

 

 

そのコーナーキックに、ニアサイドでチアゴ・シウバ選手がフリック。

 

ゴール方向に流れたボールは、久保選手⑪の足に当たり、大きく空中に上がります。

 

 

このボールを、井手口選手②が右足でアウトサイドでクリアを試みるのですが・・・

 

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 身体が“大きく開き”・・・

 

ボールはあらぬ方向へと転がっていきます。

 

 

その先にいたのが・・・

 

マルセロ選手でした。

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この後は・・・

 

目の覚めるようなミドルシュートでした。

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「クリアはどのようにするべきか?」

 

 

“安易に”アウトサイド

 

で、しかも

 

縦(前)方向に蹴る

 

のは

 

危険極まりないプレーです。

 

 

「ボールをタッチライン方向(横)に蹴り」

 

一旦危険を回避するプレー

 

・・・

 

それが“クリアの原則”ではないでしょうか。

 

 

 

 

3点目はガブリエル・ジェズス選手⑨。

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右サイドの速いクロスを合わせた得点でした。

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この3点目も、『カウンターからの失点』。

 

しかも同じ『右サイド(*日本からは左サイド)から』の攻撃・・・。

 

 

ゴールシーンの画像からも分かるように、

 

日本の守備の要であるセンターバック2人は

身体を芝生に投げ出され、完全に“機能不全”の状態になっています。

 

 

 

時間を少しだけ巻き戻して考えてみましょう。

 

 

右サイドで、この日のゲームキャプテンウイリアン選手⑲が

 

外側を追い越したダニーロ選手へ、シンプルにパス。

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この後のダニーロ選手のクロスボールが

 

ファーサイドで待つジェズス選手に渡り、ゴールになるわけですが・・・

 

「日本のディフェンダー(人数)は?」

 

といいますと、“枚数は充分”に足りています。

 

 

しかし、

 

問題があります。

 

 

それはクロスの手前のシーンです。

 

 ▶誰がダニーロ選手にチャレンジするべきでしょうか?

 

本来はサイドバックです。(このケースですと左サイドバック

 

日本の左サイドの長友選手は、一体どこに?

 

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中央に位置しています。

 

そして、実際にダニーロ選手に寄ったのは・・・

 

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センターバック左の槙野選手⑳でした。

 

 

しかし、

 

槙野選手が埋めないといけないスペース(本来のポジション)は

 

吉田選手の横・・・

 

つまり中央の左のエリアのはずです。

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では、このサイドバックの場面のように長友選手が中央にいる状況で、

 

一体、誰がボールホルダー(ダニーロ選手)にいくべきでしょうか?

 

 

 

それは・・・

 

 

槙野選手ではなく

 

・・・・・・

 

ボランチの長谷部選手⑰ではないでしょうか。

 

 

ウイリアン選手がボールを保持した時に、そこについていたのが長谷部選手。

 

ダニーロ選手にパスが出たら、そのままそのボールについていくべきでしたが、

 

槙野選手が(声を上げて)飛び出してきたので、

 

ダニーロ選手のケアを任せてしまったのだと思われます。

 

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つまり、長谷部選手はマークを受け渡したのですが・・・

 

「ここでそれをするべきではない」ような気がします。

 

 

なぜなら、

 

 ①サイドまでセンターバックが引き出されるのは、決して好ましいことではない

 

 ②受け渡しの一瞬のズレを突かれたくない(☜実際それをされてしまいました)

 

からです。

 

 

またクロスを入れられたシーンを見てみると・・・

 

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日本選手が“全員ボールウォッチャー”になり、

 

マーカーを全く捉えることができていません。

 

 

失点する直前状況・・・

 

日本のディフェンス陣は 

 

「ボールのある左サイドにポジションはズレ」

 

「視線はマーカーではなくボール方向」

 

 

クロスボールに対する対処は全くとれていません。

 

 

ゴール前に人数がいても、機能しない状況が生まれています。

 

 

この場面で、実際にゴールを奪ったのはガブリエル・ジェズス選手ですが・・・

 

仮に大外に位置していたフェルナンジーニョ選手⑰にボールが通っていても、

 

(日本は)対処はできずゴールを割られていたことと思います。

 

 

 

日本の失点・・・

 

残念ながら

 

『3失点とも(基本から外れたプレーによる)

イージーなミスから生じたもの』

 

であったことが解ります。

 

 

 

 

ところでブラジルの1点目のシーン・・・。

 

3年前のブラジルワールドカップの開幕戦でもありました。

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 1-1で迎えた69分。

 

ブラジルのFWフレッジ選手⑨は、

クロアチアのDFデヤン・ロブレン選手⑥との接触で倒れ、PKを獲得。

 

このPKをFWネイマール選手⑩を決め、

その後、MFオスカル選手⑪もダメ押しゴールで追加点を挙げ、

 

大事な開幕戦で勝利を収めることができました。

 

反対にオウンゴールで先制したクロアチアでしたが、

このファウルでPKを与え、逆転を許し、大切な一戦を落としました。

 

 

ペナルティーエリア内は、これがあるから気をつけないといけません。

 

 

“手”を使う行為(*つかむ、押す等)は、禁物です。

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特に、今回の試合は、

ビデオ・アシスタント・レフェリー(*VAR)により、

これらのプレーは、科学の目で厳しく監視されていました。

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この方式が本大会でも運用されるといわれていますので、

自陣エリア内での守備には充分気をつける必要があります。

 

 

ただ・・・

 

ビデオ判定が導入されたからといって、

 サッカーのルール自体が変わったわけではありません。

 

 

“(相手に)手をかける行為”は、競技規則上、許されてはいません。

 

 

正しい守備で相手を封じることが求められます。

 

 

 

今回のシーン・・・

 

遅れてのビデオアシスタントレフェリーとの意見交換。

 

 

この瞬間を主審は見えなかったのでしょうか?

 

 

それとも“確認のため”(ビデオ判定)だったのでしょうか?

 

 

もし、VARがなければ

この瞬間、“主審の目”だけが頼りだったのですが・・・。

 

 

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VARは

 

「レフェリーの負担が軽減される(プレッシャーが少なくなる)ことは良いこと」

 

 だと思うのですが・・・

 

 

一方で、

 

「(科学技術に頼るがために)レフェリーの技量が低下しないか?」

 

 と、余計なことまで少し考えてしまいました。

 

 

 

“人間”が行うサッカーを

 

“人間”であるレフェリーにお願いをする

 

 

ということが当たり前に思っていた自身にとっては、

 

 

まだ大きな違和感がありますが・・・

 

これも慣れるものでしょうか?

 

 

 

とにかく、強豪国の“ブラジルの力”云々以前に

 

日本の守備面の改善点が浮き彫りになったブラジルとの一戦でした。

 

 

 ●「エリア内で“不用意なファウル”を犯さない」意識を持つ

 ●手をかけないでボールを奪う「“確実なディフェンス技術”を身につける」

 ●「クリアボールは“タッチライン外”」が原則であることを身体に覚えさせる

 ●ゴール前をケアする役割の「センターバックは安易にサイドに引き出されない」

 ●サイドにボールがある時に「“ボールウォッチャー”にならない」ように注意する

 

 

これらの『守備の基本』を

育成年代で刷り込ませる必要があります。

 

 

日本人は、サッカーは攻撃だけと考えがちです。

 

 

しかし、守備ができなければ失点を重ね、

結果的に勝利を掴むことはできません。

 

 

『正しい守備の技術、観念、意識、原則』

 

を子どものうちから覚えることは、とても大切なことではないでしょうか。

 

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