アレグラン渡部のサッカーの素

愛知県東海市のスポーツクラブ "アレグラン東海” の代表の渡部貴朗が、自身のサッカー観を中心に、スポーツ、教育など気になることを素直に書いていきます!

改めて、良い攻撃とはどういうことか?

少し前の記事です。

 

 

9月16日(現地時間)、

 

FCバルセロナが、

 

2部のジローナFC(リーガ・エスパニューラ/セグンダ・ディビシオン)と練習試合を行いました。

プレシーズンマッチヨハン・クライフスタジアム】

 

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バルセロナの最も基本的なシステム4-3-3から、

 

新システムの4-2-3-1で臨んだこの試合。

 

 

 

コウチーニョ選手の先制弾とメッシ選手の2ゴールで3-1。

 

 

点差だけで考えれば2点差。

 

 

しかし、

 

点差以上に、相手を圧倒したバルセロナでした。

 

 

そして、 

 

その結果と記事の見出しがコチラです。

👇

www.football-zone.net

 

 

バルセロナの1点目をタイトルに据えた記事。

 

 

ルーパスを通した メッシ選手。

 

「さすが」

 

と、唸らせるプレーが随所にありました。

 

 

 

このメッシ選手が絡んだ

 

一点目のゴール前での崩しを、

 

皆さまはどのように感じられたでしょうか。

 

 

 

感じ方、捉え方は

 

(人それぞれ)

基本自由です。

 

 

 

ただ、

 

やはり、

 

この見出しを見て、

 

どこかしっくりこなかったのが、

 

私の本音です。

 

 

 

最初に述べますが、

 

「メッシは、“さすが”です」。

 

ボールの持ち方、

 

ボールのコントロール

 

そして、

 

シュートテクニック、

 

常人ではありません。

 

 

でも、

 

この試合のバルセロナの先制ゴールは、

 

「記事のタイトルのような

 

 メッシの異次元のスルーパス

 

 全てが決まった訳ではない」

 

ということ。

 

 

そして、

 

このゴールこそ、

 

バルサらしさ”

 

が大いに感じられる攻撃でした。

 

 

各々が高いボールコントロール技術を発揮し、

 

攻撃権を常に掌握しながら、

 

相手ゴールのカギを開ける

 

・・・

 

わが街のJクラブ、

 

名古屋グランパスでも

 

嘗ての監督が、

 

「5人目の動き」

 

と、いったキーワードで臨んだシーズンが

 

ありました。

 

 

 

このたび取り上げます映像が、

 

 当時グランパスから発信されていた

 

「5人目の動き」

 

と、同じニュアンスのものであるかは分かりませんが、

 

 

“5人の連携”で

 

わずか7分間でゴールを決めました。

 

 

正に電光石火。

 

 

では、

 

画像を確認してみましょう。

 

 

中盤、ミドルサードブスケツ選手⑤が縦にボールをつけます。

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グリーズマン選手⑦はターンし、アタッキングサードに侵入します。

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右サイド方向で顔を出したメッシ選手⑩にパスを通します。

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⑩は、 キックモーションを見せながらカットイン。

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 中央に切れ込んでいきます。

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 ⑩は、シュートではなく、さらに右に顔を出したトリンコン選手⑰にスルーパス

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 ⑰はそれを受け、

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⑰は、中央に詰めたコウチーニョ選手⑭に低いゴロのクロスを供給。

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それを⑭がダイレクトシュート。

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絵に描いたような美しいゴールです。

 

「Eso es el Barça(それがバルサ

 

といったシーンですね!スペイン語があっていなかったらごめんなさい…)

 

 

で、

 

ここを

 

「メッシ、メッシ」

 

としてしまうのは・・・

 

やはり、

 

どうかと思うのです。。。

 

 

 

起点となった

 

グリーズマン選手のターンのシーンは

 

どうでしょうか?

 👇

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動きながら、背後からのボールを“自分のもの”にしています。

 

 

ちなみに

 

グリーズマン選手は左利き。

 

 

そのため、

 

ボールをワンステップで、シュートができる位置に置いています。

 

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だから、

 

相手はシュートを警戒し、

 

足を出しています。(足を出さざるを得ない状況になっています)

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相手が足を出したが故に、

 

メッシ選手へのパスコースが開けました。

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このボールが通った時には、

 

メッシ選手は、既に何でもできる状態になっていました。

 

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ちなみにここでボールをもらうと、

メッシ選手は、手がつけれないほどの力を発揮します。

 

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先の画像をご覧いただければお判りになるかと思いますが、

 

『左足で何でもできる状態』

 

になっていますね。

 

 

 

そして、

 

次です。

 👇

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❓❔❓

 

判りましたか??

 

バルセロナの⑰が、

 

相手(ジローナ)DF③より前に出ていることが

 

分かります。

 

 

最初(⑩がボールを持ってアクションを起こした時)は、

 

相手③と⑦と同ライン上か、

 

それよりもやや前にいたのにも関わらず

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気がつけば、これだけ離されています。

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で、バルサの攻撃が良かった・・・

 

その中で相手③は、

 

自身のサイドでのディフェンスを

 

なぜ、これほど緩慢にしてしまったのか?

 

 

時間は、

 

前半の20分。

 

 

スコアは、

 

0-0。

 

 

ここで、

 

先制点を与えると

 

そもそも相手は格上なのですから、

 

試合はさらに難しいものになるはずです。

 

 

 

子どもの試合を観ていても

 

よく思うことがあります。

 

「なんで(簡単に)先制点を相手に与えてしまったのか?」

 

ということ。

 

 

統計学上でもあるようですが、

 

先制点を挙げた方が、

 

かなりの率で勝利すると。(※あくまで統計上ですが・・・)

 

 

するべき仕事をしなければ、

 

当然、痛い目に遭う

 

ということ。

 

 

逆に、

 

最後までボールを追いかけていたとすれば、

 

バルサは)こう易々とゴールまでの道は開けなかった

 

のではないでしょうか。

 

 

私がこのチーム(ジローナの)監督、またはチームメイトであれば、

 

この緩慢なプレーに

 

間違いなく一喝することかと思います。。。

 

 

 

メッシ選手は紛れもなく

 

スーパーなプレーヤーです。

 

 

が、しかし、

 

このゴールをあたかも

 

「メッシの得点」

 

と観ますか?

 

 

それとも

 

バルサの得点」

 

と観ますか?

 

 

将又、

 

相手の緩慢さが招いた失点

 

と観ますか??

 

 

 

映像を進めていただきますと、

 

メッシ選手は、

 

この前半の終了直前にも

 

今度は、ペナルティーエリア外のやや左側で

 

見事なスクリーンターンから

 

非利き足の右足で見事なゴールを決めています。

 

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やはり上手い。

  

 

 

ここで

 

まとめとします。

 

 

良い攻撃とは・・・

 

 ☛次をイメージして

 

 ☛相手より先に動き

 

 ☛その時の状況をグループで把握し

 

 ☛各々の個人技術を確実に発揮する

 

・・・

 

このことで、

 

攻撃はゴールという結果で完結する

 

のです。

 



この試合の1点目は、

正にバルサらしい良い攻撃ができていた

(サッカーの攻撃のお手本のような)

 

得点でした。

 

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