アレグラン渡部のサッカーの素

愛知県東海市のスポーツクラブ "アレグラン東海” の代表の渡部貴朗が、自身のサッカー観を中心に、スポーツ、教育など気になることを素直に書いていきます!

命を育てる

このたびの熊本地震での亡くなられた方が、昨日の時点で47人になったそうです。

余震も続く中、被害の情報が入るたびに心が痛くなります。

失われてしまいました尊い生命に、心よりご冥福をお祈りいたします。

 

さて、昨日ですが、私のクラブに小さいお友だちが見学されていらっしゃいました。

見学といっても・・・つい先日お生まれになられた赤ちゃんですので、お母さんに抱っこされているだけです。

しかし、生まれたばかりの赤ちゃんのかわいいこと!

手は小さく、目は限りなく透き通っていて、ずっと見ていても飽きない可愛さです。

一方、気がつけば、隣にいるわが子は本当に大きくなりました。

でも、その娘たちにも(当然ですが)生まれた日がありました。

妻の初めての出産の際、安堵や嬉しさ、いろいろな気持ちがこみ上げて、人目もはばからず涙してしまいました。

「命は大切だ」と教えられてきましたが、その時、改めて命の偉大さや尊さを知りました。

 

話は少し逸れてしまいましたが、

昨日、久しぶりに目にした赤ちゃんの可愛さに、妻も感動していました。

「赤ちゃんて、本当にかわいいね」

そう、その通りです。

 

ただ・・・そのかわいい赤ちゃんを、“いかにして育てていくか”が大切になってきます。

昨日の活動の中で、子どもたちに問いかけました。

(昨日)活動を共にした子どもたち(*年長児から3年生)は、正に赤ちゃんと近い世代です。

「どうして赤ちゃんは、かわいいのかな?」

「そのかわいい赤ちゃんを、どうしてあげればいいのかな?」

私の問いかけに対して、いろいろな答えが返ってきました。

結論としては・・・「小さいからかわいい」→だから(小さいから)「優しくしてあげないといけない」といった答えでした。

 

「ところで、みんなと赤ちゃんの違いはどこかな?」

「赤ちゃんは、体育教室で活動ができるかな?」

という問いに対しては、(自分たちは)「言葉が話せる」、「話を理解できる」、「(いろいろ)考えることができる」、「走ったり、(いろいろ)体を動かすことができる」→だから「赤ちゃんは、“まだ”スポーツはできない」という返答でした。

 

私はこのように、時間がある限り子どもたちにいろいろな問いかけを行います。

「スポーツ教室で、そのような問いかけは必要ですか?」

皆さん最初は、そのように感じられるかも知れません。

しかし、それには(問いかけをするのには)深い訳があります。

例えば、今回のことを伝える、考えさせることで子どもたちは自覚を持ち始めます。

『自分は、もう赤ちゃんではないんだ』

“それ”に気づくことで、大きく行動が変わります。

スポーツ教室は、活動を通して技の習得に努めるものです。

技術の上達、向上には、まず『自身の人間力』は欠かせません。

“話がきけない”、“すぐに諦める”、“集中力がない”・・・

(実際に活動をする)子ども自身がその状態のままでは、大人が期待するほどの変化は出ません。

 

「子どもだからね・・・」

という言葉が聞こえてきそうですが・・・

「『子どもだから』大切なのではないか」と、私はそう信じています。

基本を知らない、がまんができない、上達のプロセスを知らない、“子どもだからこそ”、その大切さを教えてあげないといけないと、思っています。

 

赤ちゃんは、本当にかわいいです。

そして、人間は『ワケあって』この世に生を受けました。

だから、その尊い命、人生に心を込めて語りかけ、育てていきたいと、私は考えています!