天候
昨日(4/29)は、愛知県社会人選手権大会(兼全国社会人サッカー選手権愛知県大会)決勝を観戦してきました。
昨日の試合は、とにかく「風が強く」、大変な試合でした。
会場は、名古屋市港サッカー場でした。
名前の通り海に近く、風を遮るものがほとんどないため、北からの風がピッチに容赦なく吹き込んでいました。
名古屋港海上交通センター発表の名古屋港の風速を参考にしますと、試合が行われていた13:00から15:00の間は、29日の最も強い風を観測しています。
風速は、14:00の時点でなんと15.2m!
試合中に風は全く治まらず、試合が終わった頃の15:00でようやく13.6m。
世界的に知られているビューフォート風力階級表というものでは、本日の試合開催時間帯の風は、『強風』、『風力階級は7』、『地表物の状態(陸上)では、樹木全体がゆれる。風に向かっては歩きにくい』という解説になります。
風向きとしては、ホームベンチサイドのゴール側からアウェイサイドゴール側へ向かって吹き付ける状況でした。
ですので、前半と後半で、風上、風下とが逆転するため、攻撃方向に蹴ったボールが飛ばないという状況が顕著に起こります。
特にゴールキーパーが蹴ったハイボールは、頂点に達しても空中で止まり、戻ってくるような感じでした。
攻撃側としても、守備側としても、ボールの落下点が読みづらいため、両チームのプレーヤーは、とても難しい試合だったと思います。
話は全く変わりますが、今週は週の半ばに天気が優れず、屋外スポーツの運営サイドとしては、このような週は非常に頭が痛くなります。
中止にばかりできないし・・・
年齢が小さい子どもたちの健康面や安全面を考えると自重しないといけないし・・・
自クラブでは、雨でも決行することもあります。
ただし、あくまで“対象理解をしたうえで”のことです。
たとえ対象者の年齢が低くとも、「サッカーの本質」、「サッカーの楽しい部分」、「サッカーの奥深い部分を」分かってほしいからです。
なぜなら、子どもたちがこの先サッカーを続けていけば、そのサッカーは、『基本的にどのような天候でも行われる』からです。
ところでなぜ、サッカーは天候による中止がないのでしょうか?
理由は・・・
例えば野球ですと、攻める・守る時間帯で(雨量等による)有利不利な状況が生まれますが、サッカーの場合は、試合中の“攻守の入れ替わりが激しく”、どちらに有利、不利とも言えないから・・・。
また、「紳士のスポーツだから(約束通り)試合は実行する」、このような伝統的な部分が脈々と連なっているから等々・・・。
(◎諸説あるようですが・・・また調べたいと思います)
[ただ稀に・・・選手や観戦者などの安全を確保するため、雷や台風などの気象条件によっては試合を中断、または中止・延期することもあります。また、大雪や大雨などでボールが動かない場合や、ラインが判別できないといった状況、その他にも、台風などで公共の交通機関がストップした場合も延期されることがあります。]
とにかくサッカーは、少々の雨、風では中止にはならないのです。
だから、
●風の影響で、蹴ったボールが思いもよらないところに飛んだ
●雨が降って足を取られた(すべった)
●水たまりで、ボールが急に止まった、逆にバウンドが変化して伸びた
などの“不確定要素”もサッカーの楽しみの1つになることは間違いありません。
また、風がきつかったら?グラウンドに水が浮いてきたら?
『どうするかはプレーヤーの判断』で解決しなければいけません。
強さ逞しさ、そして賢さも、サッカーにはプレーの成功の大きな要素になってきます。
今週、雨の中、自クラブでは活動を実施しました。
頭やシャツが濡れるのを嫌がる子どもはいませんでしたが、
手が汚れるのを気にする子どもはいました。
雨粒が少し大きくなると、手を皿のように構えて、ボールに集中できなくなるシーンも少し見られました。
ただ、私たち大人の想像以上にがんばっていたように思います。
“現代っ子”と言われる子どもたちも、間違いなく力を持っています!
どの子も普段は、豊かな社会の中で生活しています。
“ままならないこと”はあまりないのではないでしょうか?
しかし、サッカーでは・・・
“ままならないこと”が『多々』あります。
だから、サッカーは人間を鍛えて強くしてくれるのです。