アレグラン渡部のサッカーの素

愛知県東海市のスポーツクラブ "アレグラン東海” の代表の渡部貴朗が、自身のサッカー観を中心に、スポーツ、教育など気になることを素直に書いていきます!

メダル

リオデジャネイロオリンピックまで、あと100日を切りました。

今日の時点で94日。

期待は、五輪でのメダルの数。

これが自国開催の東京五輪になりますと、さらにその注目は集まることでしょう。

 

また、日本スポーツ界の不祥事のことになってしまいますが・・・

バドミントン男子の2選手が東京都内の違法カジノ店で賭博をしていたことが発覚しました。

そのうちの1人の選手は世界ランキング上位で、リオ五輪男子シングルスの有力候補でした。

今回の不祥事で、有力選手のリオ出場が絶望的となり、メダル獲得の期待が消えたという失望感につつまれました。

 

両選手と所属先の関係者は記者会見で、「中学時代からの憧れの存在だった」先輩選手に誘われて、カジノ店に出入りするようになった経緯が説明されました。
その誘いに応じた理由に「好奇心」を挙げ、「勝負の世界で生きている以上、ギャンブルに興味があり、抜けられない自分がいた」と説明(自己分析)しました。

さらに「高校を卒業して社会人になってお金を自由に使えるようになり、深く考えなかった」と自分の未熟さを反省。
収入については、会社給与のほか、大会の賞金やメダル候補としての強化資金などがあり、大会賞金はこれまで約2700万円に上るそうです。

アマチュアでも、プロに肩を並べる水準だったことがうかがえます。

 

やはりここでも論じられるのが、「若く未熟な選手に周囲の大人が社会人としての基本を教えられなかったのか」と、いうことです。

 

リオとその先の東京五輪をにらみ、国内の各種競技の選手強化は順調に進んでいるとされ、リオでは前回ロンドンの38個を超えるメダル獲得を期待する声も多いようです。

また、競泳を中心に、“トップアスリートの低年齢化”も進んでいます。

 

話は変わりますが、サッカーの世界では・・・

香川真司選手が所属しますドイツ、ドルトムントで、1月にトップチームでデビューを飾ったクリスティアン・プリシッチ 選手。

母国アメリカでは、FIFAワールドカップ予選でのアメリカ代表最年少出場記録を更新。しかし、生年月日は1998年9月18日で、まだ17歳!

本田圭佑が所属しますイタリア、ACミランで、現在、正ゴールキーパーのポジションを得ていますジャンルイジ・ドンナルンマ選手。

2015年10月25日スターティングメンバーにも名を連ね、リーグ戦初出場を果たこの時点で、16歳8ヶ月!

生年月日は1999年2月25日ですから、17歳になったばかり!!

日本でも高校生ながら、J1リーグに出場する選手も近年現れてきました。

 

そこで、

課題になるのは、所属先の指導者は勝利至上主義に陥っていないかを振り返り、生活態度への一層の気配りが求められます。

 

“メダルや勝利よりも大切なもの”があります。

それは、『アスリートの人間性、人間力』の育成です。

 

東京五輪を含め、その先の未来を目指す、幼児、小中学生、高校生年代の指導者は、このたびの“全ての不祥事の教訓”を、謙虚に受け止める必要があります。

 

国の中枢である閣僚も、批判や苦言を呈しています。

五輪担当相…「不正行為が事実なら、怒りを感じる。国民の期待を裏切ったことは言語道断」

文部科学相…「情けない。強ければ、何をしてもいいのか。トップアスリートとして、ちやほやされ、勘違いしているのではないか」

スポーツ庁長官は、賭博問題を受けた昨月7日、スポーツ選手に社会的ルールを徹底させる考えを示しました。

 

 

国や競技組織だけでなく、

まず根本となる育成年代を担う個々のクラブの指導者、親の意識改革が必要です!!

 

最後に、

日本サッカー躍進の牽引者で、現在FC岐阜の監督を務められている、ラモス瑠偉氏が著書で次のように述べています。

《叱ってくれる人間がいないと、才能も腐る》

「才能のある選手でも、ちょっと実績をつくって人気が出ても、そこから落ちていくのはすぐだよ。調子が悪くなってサブにまわって、そこでの5分、10分で結果が出せなければ、今度はそのサブでの出番もなくなってしまう。監督にあてにされなくなる。ハートのないヤツはそこでキレてしまう。そして、全てがパーになってしまう。

そうならないためにも、周りにいる人間がしっかりとしないとダメ。もっと人のために真剣になってやらないと。」