サッカーとは?
このたび、ざっくりとしたタイトルをつけてしまいました。
なぜ、このタイトルになったのか・・・
とても気になったことがあったからです。
一昨日ですが、ある公園でいつものように
わが家(チームアレグラン)は、自主トレーニングに励みました。
そこでの光景です。
公園の中には、3つのボールを使った団体がいました。
1.あるサッカースクール(⇒1年生から3年生ぐらいまでの7人ほどの小学生)
2.自主練習する中学生(⇒中学1、2年生でしょうか)
3.チームアレグラン(⇒親子4人…夫婦と、子どもは3年生と年長児)
滞在時間は、約1時間。
サッカースクールは、一人一人がボールを触る時間は短く、
しかし、一見楽しそうな雰囲気でした。
まずは公園内を素走りで1周。
その後は、コーチと雑談を交えながら、グリッド内をドリブルしたり、
ストレッチ?筋トレ?少し分からないようなことをやったり、
ボールタッチのようなことをしたり・・・
正直なところ、何をやっているかは不明確でした。
その後は、ゲーム(紅白戦)を行っていましたが・・・
内容は残念なものでした。
ボールをただ蹴るだけ・・・
サッカーをしている(習っている)子どもがやっているゲームには見えませんでした。
中学生は、交互に施設の壁に向かって蹴っていました。
サッカー云々の前に、まずそこから間違っています。
そして、力任せに蹴っているものですから、
近くいるこちらが不安になりました。
誰かにボールが当たるかも知れない・・・というよりも、
中学生たちが腰椎周辺に、強い負担をかけていることが心配でした。
さらに、目標もなく蹴るだけの行為では、サッカーは上手くはなりません。
チームアレグランは・・・間に休憩を挟みながら
1.利き足のインステップリフティング
2.2人組で、あまり距離をとらずにリフティング(※バウンド可)
3.2人組で、2.より距離を(適度に)とってインステップキック
1)インステップパントキック
2)ショートバウンドのハーフボレーキック
3)(ボールスピードよりも)回転、軌道を意識したインステップキックの対面パス
4.2人組で、インサイドキックの対面パス
5.動きながら3対1のロンド(←実際は低年齢ですのでまだ「ボール回し」の域)
自主練習は、主にボールフィーリングを高める内容のクローズドスキルが中心ですが、
やはりオープンスキルの部分も重要であるので、
例えば、ロンド・・・
ボール回し(鳥かご)なども一つは加えるようにしています。
(※上手くいってもいかなくても…)
時間はあっという間に過ぎましたが、少し上手くなれたような気がします。
ただ、そんなに簡単には上手くなれませんので・・・
一日一日1㎜ずつ前進です。
そして何より、大人も子どもも楽しめました。(特に3対1は)
さて、先ほども述べましたが、
この公園でボールを使っていた団体は3つ。
散歩をされていらっしゃる方の目には、
「どの子も元気いっぱい、“サッカー”をやっているな」
と映ったことかと思います。。。
でも・・・
本当に“これ”でいいのでしょうか?
「何かが変わらないといけない」と痛感したので、
思い切って、自身の信じる本当のことを書きます。
ほとんどの人が「サッカーを勘違い」して、捉えています。
先日も、『リフティングが上手いことは、サッカーが上手いことにはならない』
ということをこのブログで書きました。
しかし、やはり根強くあるのが、リフティング=サッカーという幻想。
“どのような意味でボールリフティングに取り組むか”で、
得られるものは、本当に大きく変わってしまいます。
どこでもよく見かける、例えば、通称ペンギンリフティング・・・。
両足首を完全に固定して、
ヘッドダウンして(※下を向いた悪い姿勢で)、
身体を硬直して、
つま先周辺にボールを当て、
それを両足交互に繰り返すこと・・・
これが、何か『サッカーの』技術につながるのでしょうか?
でも、たくさん数がこなせていたり、
さらに、ペンギンリフティングからクルクル足を回したり、
曲芸のようなことができれば
「サッカーが上手い」となってしまうのですよね・・・。
一方で、「楽しければ良い」・・・ということもあるでしょうね。
実際、同じ公園でスクール活動していました団体は、“見た目”は楽しそうでした。
しかし・・・「楽しい」のと、「いい加減」の区別は、
分かってもいいように感じるのですが・・・。
そして、将来性がある活動なのか、どうかということも・・・。
もし、この団体を預かっている指導者(若者)や、子どもを通わせている保護者も
「(歳が)小さいからその程度でしょう・・・」と思っているのであれば、
子どもを軽視し過ぎています。
「プロ選手にさせるわけではないから」
「サッカーの経験ができれば満足」
だから、
雑談をしながらボール遊び・・・??
そのような取り組みに、費用を払うのかと考えますと・・・
親の1人として、私にはそのような経済的な余裕はありません。
それより何より、
“ゴールデンエイジ”を前にした子どもの運動面への働きがけとしては、
あまりにも物足りないもので、本当にもったいないと感じてしまいます。
中学生については、近隣の中学のサッカー部の生徒かと思います。
月曜日は部活がOFFだから、友だちとボールを蹴りにきた・・・
一見素晴らしいことです。
しかし、施設の壁にボールをぶつけることに、“心”の抵抗はないのでしょうか?
さらに、ボールをキックする時に、無謀に足を振るだけで、
実際に最も大切になる「インパクトの瞬間」や、
「キックのフォーム」に対しての意識が全くありません。
つまり、少し肥大し始めた脚の筋肉の力だけを頼りに、ボールを打っています。
これでは、腰椎分離症や腸腰筋のはく離骨折等、
骨盤周辺に傷害が起きても不思議ではありません。
正しい技術、身体のこと、さらにはモラルのことなど・・・
これらを適切に指導する指導者はいないのでしょうか?
“子どもと大人の境目”に差し掛かってきた大切な時期の中学生の指導は、
とても大切であると感じます。
サッカーという競技は、日本ではメジャーにはなったとはいえ、
やはり、世界の強豪国とは様々な面で大きな開きがあります。
「“上手い”とは、どんなことを指しますか?」
「各年齢で、どんなことを経験、習得していたほうがいいですか?」
そして
『サッカーって、どんなスポーツですか?』
これをきちんと答えられることのできる大人、
特に指導者が、皆さまの身近に何人いらっしゃいますか?
ボールを蹴ったり、足で触っているだけが、サッカーではありません。
チームをつくって試合に出ていき、チーム戦術を徹底させて、
例えば、チームがそこ(大会)で入賞している・・・
子どもたちにとってそれが、良いサッカーの経験をしていることには繋がりません。
大切なことは、
子どもたちを想い、
『先を見据えて、サッカーに正しく向き合っているか』
です。
では、「あなたはどうですか?」
と問われると、私も完璧ではありません。
だから、毎日が精進の日々です。
サッカーを心から愛しているから。