アレグラン渡部のサッカーの素

愛知県東海市のスポーツクラブ "アレグラン東海” の代表の渡部貴朗が、自身のサッカー観を中心に、スポーツ、教育など気になることを素直に書いていきます!

おもい?

『おもい』

今回のタイトルは、あえて“ひらがな”にしました。

 

「アレグラン(←自クラブ)は、たぶん人によっては“重い”と感じるかもね・・・」

 妻の一言が発端でした。

 

「いきなり、なんで?」

 という私の言葉に、妻は次のように答えました。

 [妻]

「おそらく多くの人は、子どもにサッカーやスポーツをさせるのは、

『子どもにその(スポーツの)経験をさせたい』ということだと思う」

と、答えました。

 [私]

・・・

「ところで、なんでそれが『アレグランが重い』につながるの?」

と、さらに私が尋ねました。

 [妻]

「今までの様子から『身近なところで(経験が)できればいいだけ』だと感じるから」

 

・・・・・・

私は、確かにこれまで“充実”というものを重視してきました。

自身も、せっかくやるのであれば、

また(親御さんの立場に立てば)

せっかく時間やお金やエネルギーを割いていただくのであれば、

絶対に『中身のあること』をするべきだと思っていました。

 

しかし、妻の一言に、「現実はそうではないのかも知れない・・・」

ということが、一瞬頭をよぎりました。

 

もし、「経験ができればいい」のであれば、

『上達すること』も、特に必要ないでしょうし、

ましてや『人間的な成長』など、大きな動機にはならないでしょう。

 

だとすれば、アレグランの“想い”は、一方通行ということになってしまいます。

 

私たちは、どうすれば良いのでしょうか?

(これまでのスタイルを変えるべきでしょうか・・・?)

 

正解はなく、

繰り返し、ねばり強く、理念を内外に伝えていくしかないと思います。

 

スポーツで

サッカーで

人を変えることはできるのか?

 

間違いなくできます!!

 

例えばサッカーの場合、一般的に子どもにとって難しいとされる

ボールリフティングも低年齢の子どもにできるのでしょうか?

 

これも

間違いなくできます!!

 

しかし、ひとつの大きな条件があります。

 

子どもは、“自然に”上手になるわけではありません。

子どもは、“勝手に”良い成長を遂げることもありません。

 

大人が正しく向き合わなくては、変わりません。

 

親の

「(わが子が)こうなったらいいのにな・・・」

という気持ち(行動がない、おぼろげな“願望”)だけでは、

残念ながら、成し得ることはないでしょう。

 

では、

子どもを育てる(育成する)のに、

そんなに苦労を伴うの?

といいますと・・・

これは身をもって感じることですが、

『YES』です。

 

ただ、そこで逃げてしまったら、

願いは願望のまま、泡のように消えていきます。

 

先回も書きましたが・・・

そこに(親の苦しみに)上手く入ってこようとする、業者もいます。

 「うちにくれば、楽しみながら成長しますよ」

 「上手ですね。お子さんは、可能性がありますよ」

などと、甘く優しく勧誘されたとします。

そしてさらに、知り合いのお子さんも入会しようとしています。

そのような現実を目の当たりにした時、

皆さんなら、どうしますか?

 

そこで考えなくてはいけないのは、

大人の『正しい眼』、『正しい判断』です。

 

子どもを育てることに、楽などありません。

正直なところ、大変なのが現実です。

 

これまで指導の現場で、延べ何千人の子どもと接してきました。

さらに、現在はわが子の教育に直面して、さらに大きく実感していることです。

 

しかしながら、

大人には、子どもを良く育てる『責任』があります。

厳しい現実かも知れませんが、

子どもは一人では、決して大きくなれません。

 

では、その子どもを育てる時の悩みや苦労を、

親は全て背負い込まなければ、ならないのでしょうか・・・

といいますと、そうではありません。

 

そのお力に、私たちのようなスポーツクラブはなれるはずです。

毎日、右往左往しながらも、

わが子に向き合ってはいるけれど・・・

 「何か行き詰っているな・・・」

 「何か打開策はないかな・・・」

などのお悩みに対して、スポーツは大きな力を発揮してくれます。

 

例えば、スポーツの場面を想像してみてください。

“疲れている時にも(その気持ちに負けないで)一歩でも足を動かすこと”

大切ですよね。

“技術を身につけるために、汗を流しながら自分自身に向き合うこと”

これも大切ですよね。

また、サッカーであれば

“ゴールを決めるために工夫をする(準備をする)こと”

勝利を得るためには、必要ですよね。

 

むやみやたら、気分任せに行っていた自身の行動を、

トレーニングを通して気づかせ、『矯正』していくことで、

次第に“成功する場面”も経験するようになります。

 

その『成功経験』が、『自信』へとつながり、

ひいては、日常生活の中にも活かされるようになってきます。

 

スポーツには、間違いなく大きな力があります。

しかし、それを正しく導くためには、

正しい知識と、強い想いを持った指導者が必要です。

(ただやっているだけでは、「大切なことの多く」を取りこぼしてしまいます)

 

子どもの成長への“想い”・・・

これが『大きい』クラブは、見る人によれば、

確かに“重い”と感じるかも知れません。

 

しかし、子どもがよりよく成長していくことは、

親にとっても、この先の将来の安心に、直接つながるはずです。

 

逆に、「このままだと不安だな」と思いながら生活していくことは、

歳を重ねていくわが身(親)にとっても、苦しいばかりではないでしょうか。

 

妻がふと口に出した一言から、今回考えました。

 

「『想い』のある活動しているクラブは、正しい道を歩んでいる団体です」

 

子どもは、これからの未来を創る担い手です。

正に国の宝です。

 

その子どもたちに、これからも想いを持って接していきたいと思います!