アレグラン渡部のサッカーの素

愛知県東海市のスポーツクラブ "アレグラン東海” の代表の渡部貴朗が、自身のサッカー観を中心に、スポーツ、教育など気になることを素直に書いていきます!

8月9日

2016年8月9日、今日も暑い一日でした。

 

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夏の暑い日差しが、さんさんと照りつける公園のグラウンドには、

人影は、ほとんど見当たりませんでした。

 

この暑さの中、多くの子どもたちは、空調の効いた屋内で過ごしていたことでしょう。

 

時刻は14時過ぎ。

 

71年前の今日。

長崎では、約3時間前に原子爆弾が投下され、

長崎市内は、どのようなことになっていたことか・・・。

昨年の被爆70年目の節目の年、フランス公共放送F5との国際共同制作で、

NHKが「きのこ雲の下で何が起きていたのか」という題名で、

ドキュメント番組を制作しました。※作品は広島が舞台です。

原爆投下後、熱線、爆風、放射線にさらされた人々が、逃げまどい、命つき、

あるいは、生き延びたのか・・・。

その全体像については、実際の映像が残されていないために、この70年の間、

正確に把握されていませんでした。

ただ、巨大なきのこ雲が上空を覆う中、その下の惨状を記録した写真が、

わずか2枚だけ残っていました。

原爆投下の3時間後、爆心地から2キロのところにある「御幸橋」という橋の上で

撮影されたものでした。

火傷で皮膚を剥がされた痛みに耐える人、うずくまる瀕死の人・・・。

取材当時、70年前にこの橋に居合わせた方もいらっしゃいました。

皆、爆心地で被爆し、命からがらこの橋にたどり着いたそうです。

写真に映る御幸橋は、まさに「生と死の境界線」でした。

また、多くの人がこの橋を目指しながら、その途中で命尽きました・・・。

 

さて、71年経った現在、

良い意味でも残念な意味でも、日本は本当に変わってしまいました。

「落ちたのが公園で良かったですね」

これは、長崎に修学旅行で訪れた学生の感想だそうです。

長崎の爆心地の平和公園を見て、多くがそう思うそうです。

www.nishinippon.co.jp

 

もちろん、この場所を訪れる修学旅行生全員が、

そうであるとは思えませんが・・・

『想像力が低下している』

『痛みが理解できない』

といった子どもが増えてきていることは、間違いありません。

 

このような状況を、私たち大人は決して見過ごすことはできません。

子どもたちはスポーツをして、

「技を身につけ」

「試合に勝ち」

その子どもの姿を観て、親や指導者は満足・・・。

 

それだけで、果たして良いのでしょうか?

スポーツを通して子どもたちに伝えることは、他にないのでしょうか?

 

技だけ?

体力だけ??

 

スポーツを通した教育。

現場で活動する指導者はもちろん、家庭の親・・・

大人は子どもに大切なことを伝えなくてはいけません。

(私も親の一人として、そのことを日々痛感しています)

 

今日も無事に楽しく暮らせたこと・・・

それは決して当たり前ではありません。

 

公園でボールを蹴っていた時、

灼熱の太陽の下、

平和な毎日への感謝、

そして、好きなことが存分にできることへの感謝と、

スポーツを通して一人でも多くの方の幸せをサポートしたいと、

改めて強く誓いました。