アレグラン渡部のサッカーの素

愛知県東海市のスポーツクラブ "アレグラン東海” の代表の渡部貴朗が、自身のサッカー観を中心に、スポーツ、教育など気になることを素直に書いていきます!

『辞めるか続けるか』➁           ~親子の信頼関係~

先回に続き、

ある高校サッカー強豪の監督さんのインタビュー記事を

考察します。

 (👇先回の内容はこちらになります)


今回は、2つ目のポイントに進みます。

 

 

 ➁(親が望んだスパルタ式のクラブに)それを望んでいない子が、

 そのクラブに入ってしまう…

 

確かにあることです。

 

とても残念なことですが・・・。

 

 

これまで、私たちのクラブにもありました。

(㊟私たちのクラブは、スパルタ式ではありませんが・・・)

 

保護者さまから、

ある日突然、話があります。

 

「サッカーを辞めようと思います」

また

「クラブを変わろうと思います」

 

と。

 

そして、次に理由を尋ねますと、

 

「“子どもが”(辞める、変わると)そう言っています」

 

と。

 

それを耳にして、

 

『私たちアレグランの方針』

『サッカーというスポーツの本質』

 

というものを改めて真摯にお伝えします。

 

ここで納得されて続けられる(クラブに留まる)方は

 

実際には・・・

 

少数です。

 

 

「そんなつもりではなかった」

「イメージが違った」

「認識が甘かった」

 

と大体の方が、お答えになられます。

 

 

しかし・・・

 

入会前に(保護者さまは)

 

“何かの考え” で、

 

「わが子に、アレグランで“サッカー”をさせよう」

 

と動かれたはずです。

 

 

けれども・・・

 

お子さまが、それを理解しておらず、

 

結果、

 

上記のように、わが子から反応が出ると

 

保護者さまが対応ができず、(*手遅れで)

 

残念ながらクラブを後にされます。

 

 

保護者さまから

 

「“合っていない”ような気がします」

 

というご意見も耳にします・・・。

 

 

ご意見やご質問を受けた方のお話を総合しますと、

 

残念ながら、

そもそもあまり理解のない中で

お子さまの活動をスタートなされ、

 

その後(活動開始後)も、

理解を深めようとされないケースが多いです。

 

 

クラブは、どのような方針で取り組んでいるのか?

サッカーとは、そもそもどのようなスポーツなのか?

 

・・・ということをほとんど解らずに、

 

 ●友だちがいる(入る)から

 ●サッカーというイメージ(*メジャーな部分や印象)が良いから

 ●集団スポーツで社会性を身につけさせたいから

 ●広告を見て、近所で活動しているから

 

それで始めたのだけれど・・・

 

実際には

 

「合わないような気がする」

 

で終わってしまいます。

 

 

それは、厳しい表現にもなりますが、

 

『“合わない”のではなく』

 

『“合わせる”ことができない』

 

ことに原因があるのではないでしょうか。

 

※このこと(問題)については、また後日に書きます。

 

 

そもそも、

 

合っていない現実になったのは・・・

 

始める前に、

 

『“何をするのか”というのが、確認されていない』

 

ということが大きな要因です。

 

“そこ”の部分が、親も子も解っていなければ・・・

 

いつの日は辞めることになるのは、

 

『必然』ともいえます。

 

 

また一方で、

 

親は、心の底に何か強い想いを持って、

 

サッカーを(わが子に)始めさせたとします。

 

しかし、

 

それ(親の想い)を、

 

子どもの側が理解できなければ、

 

続けることはできません。

 

 

では、なぜ親の想いを子が理解できないのか・・・

 

その一つに、

 

日頃からの親子のコミュニケーション不足に問題

 

があるように感じます。

 

(◎コミュニケーションは、ただ話すことだけではありません!)

 

 

コミュニケーションは、

 

人間同士の『信頼関係の源』になります。

 

 

信頼関係のない中、

 

子どもの側が

 

厳しいことをさせられた

また

厳しい現実を突きつけられた

 

とします。

 

「辞めることにつながる」のは、

 

繰り返しますが、致し方がありません。

 

 

親として

 

「何でこれ(サッカー、またはこのクラブでの活動)を

 

 わが子にさせたいのか?」

 

“このこと”を

「始める前」にも

 

そして、

「つまずきそうになった時」にも

 

親は、わが子に想いを持って、真っ直ぐに伝えなくてはいけません。

 

 

一方で、

 

もちろん子どもは大人ではありませんので、

 

“このこと” を完璧に理解は、できないでしょう。

 

 

しかし・・・

 

子どもにとって自身の信頼する親が、

 

やらせたいこと

 

なってほしい姿(反対になってほしくない姿)

 

その“想い”は、

 

きっと子どもに 伝わります

 

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但し・・・

 

繰り返しますが、

そこに『信頼関係があること』が前提となります。

 

反対に、

信頼関係がない状況の中、

これは、全く通用しない理論になります。

 

 

子どもは自身の(サッカーの)活動に対して、

 

「親に言われるから仕方なくやる」

ではいけません。

 

また、

 

「親に言われたことを全く理解できない」

でもいけません。

 

さらに

 

『普段から親と子が話もあまりしていない』

では、かなり厳しい状況です。

 

 

親は、

わが子を育てるのは、当たり前の責任です。

そして、

わが子の成長を見ることは、親としての最高の報酬です。

 

親が、

この構図や流れを普通に受け止めることができない場合は、

“そこ”の部分をまず見直さないといけません。

 

 

サッカーをするのは、子どもです。

親は、サッカーをしません。

 

 

ただ・・・

 

子どもはやりたいからといって、サッカーを勝手にはできません。

(親は子どもに対し、そのサッカーの活動を支援します)

 

つまり、

極論にはなりますが・・・

 

サッカークラブとスポンサー

の関係と似ています。

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プレーヤー、コーチングスタッフだけでは、

活動(クラブを動かすこと)はできません。

(*ビッグクラブの場合は、特に・・・)

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これは一方、

サッカーだけに限ったことではありません。

 

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チームを大きく後押しする、スポンサーの存在は欠かせません。

 

現代サッカーのスポンサーの有り方や

サッカークラブとの関わり方を述るのは、

論点がずれてしまいますので、ここでは触れません。

 

 

 

確認したいことは、

 

どんなに優秀なアスリート

どんなに優秀なコーチ

 

が、いたとしても・・・

 

その一人一人を支えるスポンサーの存在は、欠かせないということです。

 

 

F1に例えると、非常に明解です。

 

いくら速いマシーンが完成しても、

それを走らせることができなければ・・・

ただの“鉄の塊”に過ぎません。

 

だから、

 

その両者の

 

『信頼関係』

 

は、欠かせません。

 

 

 

本題に戻します。

 

親と子の信頼関係が成り立たなくては・・・

 

子どもは前に進めません。

 

先回ご紹介しました、ある高校強豪チームの監督の言葉・・・

 

 スパルタの方針を打ち立て、

 親もわが子を鍛えてほしいと願ってそのクラブに入れるケースもあると思います。

 それはそれでいいでしょう。

 ただ、それを望んでいない子がそのクラブに入ってしまうと、

 保護者も選手も苦しんでしまいますよね。

 

その中の 

 

スパルタの方針を打ち立て、

親もわが子を鍛えてほしいと願って

そのクラブに入れるケースもあると思います。

 

という文言・・・

 

その構図そのものが、間違っています。

 

 

つまり、

 

それ自体が、『不健全』なのです。

 

親の気持ち一辺倒で、

その親の願いが、子どもに全く伝わっていない。

 

 

子どもは親から生まれてくるものですが、

 

子どもは親の所有物では決してありません。

 

そして、

子どもは一人では、大きくはなれません。

 

親の保護、サポートを受けて、大人へと成長していきます。

 

 

子どもの側は、

 

「親の言葉を聞き入れること」

 

「親を願いを受け止める心を持つこと」

 

が必要になります。

 

 

親と子の相互の理解、

『信頼関係』は、大切なカギなのです。

 

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