良いボールの持ち方
珍しく体調不良で、
しばらくweb更新をお休みをしておりました。。。
申し訳ございませんでした。
その間、多数のアクセスを頂戴し、
感謝とともに、焦りが生じ、今回の更新に至りました。
(情けない限りです)
これからも皆さまに有意義な情報をお届けできるように
精進します。
ただ・・・
個人主義が跋扈する世の中です。
“サッカー感”
というものにも開きがあり
さらに近年はそれに拍車をかけるように
誤った情報も蔓延しています。
これまで触れてきましたが、
フリースタイル的(?)なボールの持ち方を
「上手い」
「おしゃれ」
と評したりすることが、
最たる例です。
・・・
“コンタクトスポーツ”でもあるサッカー。
そのサッカープレーヤーが
身につけるべき技術とは?
・・・
足は使えども、ルールの異なるフットサルとは
一概にその比較はできません。
仮にもし、比較の対象になるのであれば・・・
フットサルのトッププレーヤーが
そのままサッカーのナショナルチームに選ばれても全く不思議ではありません。
スライディング
や
ショルダーチャージ
が、これまで認められていなかったフットサル。
近年はルール改定により、
ファウルの規定もサッカーと変わらないものになったとはいえ、
やはりファイブファウルルールがある関係で、
プレーヤーのディフェンスチャレンジも自ずと慎重になる傾向にあります。
一方、サッカーは,そのような(ファイブファウル)ルールがないため
守備側も“アグレッシブなディフェンス”を試みます。
したがって、
生半可なボールの持ち方は、小学生年代の試合であっても(本来は)できません。
多くの方が、
サッカーもフットサルも、ごちゃまぜに認識、解釈してしまっているのが
現在の日本。
その誤りに気づき、
サッカープレーヤーに必要な
『良いボールの持ち方』
について、真剣に考える必要があります。
もし、
これから書きます記事に、
何らかの疑義が生じましたら
何度も目を通して理解を深められた上で
ご自身のサッカー観を更新していただくか、
(そうなりたくないのですが)
このブログとお別れすることにしていただくか
・・・
ということになります。
自身もかなり回り道をしてきました。
噂にも流されたこともありました。
意味のないトレーニングを導入していた時期もありました。
しかし、
『正しさ』
を追求していく過程の中で、
現在、行きついた答えがあります。
その内容を魂を込めて書きます。
では、
現在、日本人でとても良いボールの持ち方をしているプレーヤーの一人、
ポルトガル1部(プリメイラ・リーガ)ポルティモネンセSCに所属する
中島翔哉 選手をピックアップします。
周囲の評価は高かったのですが、
惜しくもこのたびのW杯の代表入りは果たせませんでした。
その中島選手が扱うボールが置かれている位置は、
『常に利き足の前』。
詳しくは、右足アウトサイド前方
・・・
その持ち方が、中島選手の型です。
相手が同サイド(右)からきても、
単純に左足に持ち替えたりはしません。
そして、
ボールを保持している時に
常に顔を上げて状況を把握しています。
ですから
相手が近づいてきても適切な対処が可能です。
また
上半身も上手く活用しています。
例えば、
時に手を用いて
相手の距離を測っています。
どれくらい相手がボールに接近しているのか?
それを測れるのも
“手”
があるからです。
手はセンサーでもあり
相手とボール(自身)との接近度合を測れます。
例えるなら・・・
昆虫の触覚と同じ。
さらに、
上半身を上手く使うことは、
自身のプレーエリアの確保(*ボールを相手に触れさせない)にもつながります。
但し・・・
プッシングやホールディングは禁物。
「手や腕を用いる」
という言葉を持ち出しますと
「気づかれないようにファウルを犯せ」
ということなの?
と誤解を招きがちです。
腕や手で相手を押したり、掴んだりすること
を良しとしているわけでは決してありません。
あくまで身体の一部としての部位を
競技規則の範囲内で用いるということです。
そして、最後にドリブルの効果と目的です。
ドリブルは前進することに最も価値がある
といっても過言ではありません。
ただ横に逃げ回っているだけのドリブルであれば・・・
相手は何も怖くはありません。
縦に突破すること
つまり、
自力で相手のマークを剥がすことで、
攻撃側には数的優位な状況が生まれ、
試合の局面を大きく変えることにつながります。
では、この「突破をする」という場面・・・
瞬間的なスピードの変化で相手を揺さぶることはもちろん大切ですが・・・
ドリブルのコース
と
身体の入れ方
がとても重要になります。
前進した後は、すかさず相手の前に身体を割り込ませています。
見逃してはいけないのは、
この際もボールは自身のプレーエリアの範囲内に収めているところです。
そしておまけ(追加点)です。
中島選手は、左サイドからのカットインからの
右足のパンチ力あるシュートが大きな持ち味の一つです。
右、右、ズドン(右)・・・
しかし、
利き足しか使えないイメージを持ってはいけません。
実は、これまで国際大会の舞台でも
左足の美しいフォームからのシュートを放っています。
ちなみに、
国際親善試合のマリ戦のゴールも
“非利き足”
でのゴールでした。
ではなぜ、中島選手にこれができるのでしょうか?
ご本人に尋ねたわけではありませんが、
充分に理解できることがあります。
その答えは
・・・
利き足でボールを持てる型がある
から。
つまり、
技術に確固たる軸がある
からなのです。
良いボールの持ち方が
全てを可能にしているといっても過言ではありません!
利き足での良いボールの持ち方を解らずして、
正しい型を持たずして、
非利き足のトレーニングをしたところで、
その非利き足がゲームで活かされることは、ほとんどないといえます。
良いボールの持ち方は、
ゴールという結果を導きます。