副審について考えます ~レフェリーとアンパイアー~
先回、
ラインズマンという名称に関しての違和感について書きました。
「呼び方ぐらいどうでもいいでしょ。細かいね」
と感じられた方が、もしいらっしゃったのであれば・・・
今回の内容もきっと同じように感じられるかも知れません。
「細かい」や「面倒くさい」
と言ってしまえば、きりがありません。
『自身がどうあるべきか』
という、心の持ちようが大切であり、
その心の持ちようが、自身を変えていくのです。
例えば、
競技者であれば、
それがプレーの出来栄えを
指導者であれば、
自身の言動や指導内容に
心の持ちようが左右します。
そして、
“人間”という大きな概念で考えますと、
人生が豊かになるか、乏しくなるかを左右します。
では本題に入ります。
審判について幾つかの画像から考えてみたいと思います。
サッカー・・・
野球・・・
相撲・・・
いろいろなスポーツに
審判の存在が必要となります。
目の前で起きた事象を判定する・・・
それは
競技者でもなく・・・
指導者でもなく・・・
はたまた
観客でもない・・・
第三者の目
が必要です。
その役割を担うのが審判員です。
試合中に(現場で)起きること
それを誰かに判定を委ねる必要があります。
その第三者こそが
審判員なのです。
第三者に委ねる
・・・
レフェリーの語源は「refer」。
referとは様々な意味がありますが・・・
「調停を委ねる」といった際の
「refer」に由来するといわれています。
つまり、
レフェリー(Referee)は
委ねる人、委ねられた人です。
一方、
野球は、審判員をレフェリーと呼ぶのでしょうか。
???
野球では
レフェリーではなく
アンパイア(Umpire)と呼びます。
アンパイアとは?
古フランス語のnonper「対等でない人」という意味だそうです。
(※「否定」の接頭辞“non”+「対等な」という意味の“per”)
そして、
試合中の具体的な動きにも、
レフェリーとアンパイアには
それぞれに特徴があるといわれています。
▶レフェリーは、プレーヤーの動きに合わせてフィールド内を動き回る。
▶アンパイアは、所定の位置に立って判定を下す。
したがって、例を挙げますと
「サッカーやボクシングの審判は、レフェリーであり、
野球やテニスの審判は、アンパイアである」
ということをとあるテレビ番組の中でも取り上げていました。
しかし、これは本当でしょうか??
下の画像は、バレーボールの試合の場面です。
審判員は・・・
“台の上”から判定しています。
つまり、
「止まっています」。(コート内を走り回ってはいません)
ですが、
バレーボールの審判のルール
FIVB(国際バレーボール連盟)の競技規則内の表記は・・・
「Referee」
となっています。
同様に、JVA(日本バレーボール協会)の公式ホームページにも明記されています。
では一方、
バスケットボールの審判員は?
競技規則の中にある
FIBA(国際バスケットボール連盟)のスコアシートでは・・・
「Crew Chief(・・・つまり主審)」
「Umpire(・・・つまり副審)」
と表記されています。
当然のことながら、
JBA(日本バスケットボール協会)の競技規則も同様に記されています。
では、
バスケットボールの副審であるアンパイア(Umpire)は、
所定の位置に立ちっぱなし、また椅子に座ったりして
判定しているのでしょうか?
どうやら違います。
このたび
レフェリー(Referee)とアンパイア(Umpire)について考えてみました。
今回、伝えたかった内容は
「呼び方云々」のことではありません。
そこが重要なことではありません。
『審判とは何か』
ということに理解を深めるとともに、
呼び方の違いから明らかになったこと・・・
それは
審判員の呼び方ひとつとっても
多々、矛盾もあるということです。
ですから私たちは、
「世間の噂に流されず、
物事を正しく捉えるということ」
をいろいろな場面で
大切にしていかなければならない
ということです。