アレグラン渡部のサッカーの素

愛知県東海市のスポーツクラブ "アレグラン東海” の代表の渡部貴朗が、自身のサッカー観を中心に、スポーツ、教育など気になることを素直に書いていきます!

東京2020組織委員会会長問題に見られた日本スポーツ界の大きな問題点

alegruntokai.hatenablog.com

 

 

先回書きました

 

東京オリンピックパラリンピック組織委員会会長の件ですが、

 

その直後に辞任のニュースが出ました。

 

 

www.tokyo-np.co.jp

 

 

「差別禁止」

 

「男女平等」

 

が謳われている五輪憲章

 

 

 

その五輪のホスト国の(組織委員会の)長から、

 

公の場でこの言動が出た訳ですから、

 

「辞任は仕方ない」

 

言わば、

 

当然の結果であると思います。

 

 

 

 

 

しかし一方、

 

日本のアスリートからも

 

 

という意見が出ています。

 

www.jiji.com

 

 

 

これは、

 

岩渕選手がこの一連の騒動を

 

マスメディアによく見られる

 

「いじめの構図」と捉えた、

 

ということでしょうか。

 

 

 

もしそうであるならば、

 

残念ながら

 

「的外れ」である

 

と言わざるを得ません。

 

 

この問題の背景にあるものは、

 

(正に岩渕選手も関係しています)

日本スポーツ界に根強く残る、

 

大きな“問題点”です。

 

 

 

それが浮き彫りにされたのが、

 

このたびの「東京2020組織委員会会長問題」

 

なのです。

 

 

 

 

その部分に目向けず、的を外さず、

 

この機にきちんと認識し、是正していくこと

 

が必要なのです。

 

 

 

繰り返しますが、

 

理念のない一部メディアのような「弱者叩き」ではなく、

 

本質の課題追求です

 

 

 

具体的には、次の4つ。

 

 

 

❶「女性が・・・」の発言

 

2月3日、日本オリンピック委員会JOC)臨時評議員会で

「女性理事を選ぶってのは、文科省がうるさく言うんです。

だけど、女性がたくさん入っている理事会は時間がかかります」

 

という森氏の発言がありましたが、

 

・・・

 

この発言の裏にある問題。

 

 

「女性が~時間がかかる」

 

大きなNGワードですね。

 

 

それは繰り返しますが、

 

五輪憲章には「差別禁止」「男女平等」

 

と謳われています。

 

 

だからダメなのです。

 

 

また、

 

憲章にあるから気にしなければいけない問題でもありません。

 

 

〈☟以前、当ブログでも関連する記事を書きました〉

alegruntokai.hatenablog.com

 

 

人間(特に日本人)は

 

知らない間に差別意識を持ってしまっています。

 

 

「女性は~」

 

と、言いますが

 

男性でも

 

☛やたらと難癖をつけたがる人

 

☛反対だけを口にしながら対案を示すことができない人

 

いませんか?」

 

 

 

ただ、

 

森氏を擁護する訳ではありませんが、

 

女性だからといって

 

それ(女性蔑視論)を逆手にとって

 

妙な行動をとる方もいらっしゃいます。

 

www.daily.co.jp

 

白い上着に白いバラ

 

「ホワイトアクション」。

 

 

さらには、

 

そのいで立ちで笑顔の集合記念写真。。。

 

 

 

残念ながら、

 

こんなことがあるが故に、

 

森氏のような意識の人々から

 

揶揄の言葉が絶えないのです。

 

 

 

森氏の発言はNG。

 

 

 

ですが、

 

それを言われても(揚げ足を取られても)仕方がない人がいる

 

のも事実。

 

 

 

いろいろ残念です。

 

 

 

禅譲問題

 

組織委員会は会長を

 

現会長が後継を指名できるわけではない

 

・・・

 

つまり、

 

『理事会で選ぶ』というルール

 

を無視したこと

 

 

理事会(表)ではなく

 

密室(裏)でバトンが渡されようとしたこと。

 

 

それを

 

川淵氏が先に口走ってしまったこと。

 

www.sankei.com

 

 

これは正に、

 

禅譲”と言われても仕方がない構図

 

ではないでしょうか。

 

 

禅譲(ぜんじょう)とは、

 

そもそもは、

 

「君主が、その地位を血縁者でない有徳の人物に譲る」

 

という良い意味の言葉ですが、

 

むしろ、現代は悪い意味で用いられます。

 

 

 

「権力者がその一存で、次にその地位を譲る」

 

ということです。

 

 

それが世間一般から見て、

 

今回大いに不審に感じられた点

 

なのです。

 

 

 

❸官邸(頂点に立つ者)の矛盾

 

規定では、

 

組織委員会会長を(後任を含め)首相は任命できない」

 

これは事実です。

 

 

にも拘わらず、

 

「政権の横やりで

 

 “森氏から川淵氏への指名が無効化されたような報道”」

 

も出ました。

 

 

 

ここまで政府サイドは、

 

「(政府は森氏を)辞めさせる権限を有していない」

 

といった説明をしてきました。

 

 

にも拘らず、

 

後継指名を取り消しする?(圧力?助言?)

 

 

全く矛盾した対応と言わざるを得ません。

 

www.asahi.com

 

 

今回のこの事態(会長失言問題とその後の対応)を

 

ホスト国の政府として、知らぬ存ぜずでは・・・

 

それはそれで批判も出ることでしょう。

 

 

 

ただ、

 

「ルールに則って対処するしかない」

 

のではないでしょうか。

 

 

でなければ、

 

なぜルールというものが存在するのか

 

ということも噴出します。

 

 

川淵氏ではなく

 

「若い」、「女性」

 

というキーワードが

 

出たとか出なかったとか。。。

 

 

 

もしそれ(若いとか女性とか)を

 

本当に首相が言ったのであるならば、

 

「そんな単純な考えだからダメなんです」

 

と、言わざるを得ません!

 

 

ただ、

 

こうなる前に

 

そもそも、

 

なぜこの役目が森氏だったのでしょうか?(自民党?元首相だから??)

 

 

 

こうなる可能性もあることは、

 

過去の経験から考えても大いに予想できたはず・・・

 

ではないでしょうか。

 

hochi.news

 

 

 

❹調整老人の存在

 

老人という言葉は遣いたくはありませんが、

 

世間一般に

 

このような言葉(調整老人)があるのも事実

 

です。

 

 

残念な現実ですが、

 

この言葉が身近な所であるはずです。。。

 

 

調整老人が得意とするのは、

 

その世代が集まる集団の調整行為。

 

 

その調整の役を果たすと、

 

その方面(地域や業界)への明らかな手応えを感じます。

 

 

達成感といったものでしょうか。

 

 

そして、

 

さらに名誉、栄誉(??)のようなものも手に入ります。

 

 

だから、

 

「面倒だな~」

 

と口にしながらも、

 

それを“やりたがる人間”が

 

各団体、地域には存在します。

 

 

しかし、

 

この存在があり、

 

その存在に依存している構図があるが故に

 

地域も民間企業や団体、さらには、公的機関も政府も

 

「何年経っても何も変わらない」

 

のです。

 

 

『調整老人に全責任を負ってもらわないと何もできない』

 

多くの人々の存在もいかがなものかと思います。

 

 

片方は

 

「丸投げ」

 

 

一方は

 

「丸投げを受けたことで虚栄心を満たす」

 

・・・

 

身近な所にもこの構図があるのは、

 

多くの方が気づいているはずです。

 

 

 

これらの現実が、

 

今回の件で露呈したのです。

 

 

 

正にこれこそが

 

日本、そして、

 

日本スポーツ界の大きな課題(問題点)

 

です。

 

 

 

真に、この国のスポーツ界が良くなるためには、

 

この部分にきちんと目を向けて

 

正常且つ、健全な方向へと変化していくことが必要

 

なのです。

 

 

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