アレグラン渡部のサッカーの素

愛知県東海市のスポーツクラブ "アレグラン東海” の代表の渡部貴朗が、自身のサッカー観を中心に、スポーツ、教育など気になることを素直に書いていきます!

上手くいかなった「“原因”をきちんと考える」こと

随分前のインターネットに掲載されたニュース記事になりますが、

 

気になったことがありましたので、

 

今回振り返りたいと思います。

 

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野球でフェィント??

 

 

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もしや

 

サッカーに通じるものかも知れないと思い、

(そのプレーがとても気になったので)

 

動画を調べてみました。

 

 

 

 

当該の試合は、

 

2020年7月10日の西武ライオンズvs.千葉ロッテマリーンズ(@ZOZOマリン)。

 

 

タイトルの主役、

 

ロッテの荻野 貴司 選手⓪が、

 

三本間で挟まれたところを上手くすり抜けて、

 

ホームに生還するシーンです。

 

 

検証してみます。

 

場面は、一回の裏、

 

ロッテの攻撃の場面です。

 

ランナーは、一、三塁。(※三塁ランナーが荻野 選手です)

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 三塁走者を帰還させたくない場面です。

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ピッチャーは、(凡打を狙って)外側の変化球を投じます。

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打者は、そのボールをひっかけてしまいます。(☞ファーストゴロになります)

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そのボールは、一塁手からバックホーム(捕手へ)。

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ここでランナーは、“三本間”に挟まれます。

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守備側は、ランダウンプレー(挟殺)に持ち込みます。

捕手が三塁手に投げます。

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三塁手が、ベースカバーに入った一塁手に投げ・・・

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ランナーを刺そうとしますが・・・

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ランナーはそれをすり抜けるかのように・・・

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ホームに生還します。

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タイトルに挙がったのは、

 

つまり、このシーン・・・
👇

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確かに、サッカー(のフェイント)と似ています。。。

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 しかし、

 

単純に見るとそうなるのですが、

 

果たしてそうでしょうか❓

 

 

 

結論から述べます。

 

 

『走者がホームインできたのは、

 

 野手の送球ミスが一番の要因であった』

 

と、私は感じました。

 

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プロ野球では、

 

ベース間は18.44m。

 

 

では、

 

このプレーの際、

 

野手(三塁手)が投げたボールの距離は?

 

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推定ですが、

 

(挟殺を図った)野手同士の距離は、

 

10m程度だったのではないでしょうか。

 

 

野球に真剣に取り組んだこともない自身が

 

偉そうなことは言えないのですが、

 

「この距離のキャッチボールが、

 

  正確にできないのはなぜ❔」

 

と思ってしまいます。

 

 

▶焦り?(心理面?)

 

▶動きながら投げていたから?(技術面?)

 

・・・

 

それとも

 

・・・・・・。

 

 

 

当事者ではないので分からないのですが、

 

この場合、

 

「安易なミス」としか考えられません。

 

 

サッカーでも

 

野球でも

 

相手のミス(油断や諦めなど)が原因で、

 

得点が入る場合があります。

 

 

 

でも、

 

だからと言って、

 

それをやってよいわけではありません。

 

 

ですから

 

私は、

 

『基礎基本の大切さ』

 

を、日頃より

 

口を酸っぱくさせながら、

 

子どもたちに説いています。

 

 

賛否があるかと思いますが、

 

野球の基本練習も、

 

サッカーの基本練習も、

 

「基本練習は対面パスである」

 

と私は信じています。

 

 

つまり、

 

正確に捕る(☚サッカーではトラップ)

 

正確に投げる(☚サッカーではキック)

 

ことが肝心。

 

 

 

例えば、

 

下の動画ですが、

 

超一流の野球人であるイチローさんの現役時代の試合前の動画です。

 

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最初は

 

コントロールがズレても、

 

3回目辺りからは、

 

きちんと合わせてきます。

 

 

 

だから、

 

イチローさんは上手いのです。

 

 

 

もちろん、

 

サッカーも同様。

 

youtu.be

 

日本代表のゴールキーパーたちは、

 

ただただボールを蹴っているわけではなく、

 

狙ったところに

 

「きちんとボールを届けている」

 

のです。

 

 

 

野球もサッカーも、

 

“上手さ”の“背景”にあるもの

 

・・・

 

それは、

 

そのことを成す技術(技術の土台)があること

 

はもちろんですが、

 

「こうする(ここにボールを絶対に届ける)!」

 

と、強く自分自身に言い聞かせ、

 

そのことを実行に移している部分が、

 

上手い人(一流)の共通点なのです。

 

 

 

つまり・・・

 

適当ではダメなのです。

 

 

上手くいかないのです。

 

 

 

日頃に目を向けてみましょう。

 

 

パス練習(キャッチボール)は

 

「蹴っておけばよい(投げておけばよい)」

 

という感じで行ってはいないでしょうか?

 

 

コーチが言ったから

 

「“次”って言うまで(とりあえず)やっておこう」

 

・・・

 

なんて意識や態度で練習していても、

 

全く意味がないことを知る必要があります。

 

 

 

イチローさんの動画も日本代表Gkの動画も、

 

両方とも試合を直前に控えた調整です。

 

 

 

 調整が狂えば、

 

当然のことながら、

 

本番(試合)ではミスをしてしまう

 

のは、明白です。

 

 

ミスをすると負けてしまいます。

 

 

試合は、

 

決して自分の思い通りにはなりません。

 

 

簡単に

 

自分の考えている通りに

 

ボールを動かし、ゲームをコントロールし、

 

試合を制することができません。

 

 

逆に、

 

それを叶えるたいから(叶えるために)

 

日頃の練習があるのです。

 

 

ですから、

 

その一球一球に意味や目的が、絶対にある

 

はずで、

 

それを理解し、臨むのがレーニン

 

なのです。

 

 

だから、

 

極論になりますが

 

楽しむ場は、

 

レーニング(練習)の時ではなく、

 

ゲーム(試合)の時なのです。

 

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『口笛を吹き、笑いながらできる練習など本来はないはず』

 

なのです。

 

 

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だから、

 

これ(真実)を追求しようとすると

 

次のようになるのでしょうね。

 

 

「嫌だから、面白くないから、やらない(やめたくなる)」

 

・・・。

 

 

分かりますよ。

 

 

この部分も。

 

 

でも、

 

その部分を理解させるのが重要で、

 

そして、

 

ここの部分こそが

 

“教育”

 

なのです。

 

 

対象者が

 

よく分からないからこそ

 

指導者は

 

「その価値の部分を

 

 努力をして伝えなければいけない」

 

のです。

 

 

つまり、

 

“躾”

 

です。

 

 

躾と言って、

 

よく耳にします言葉が

 

「大人になったら困るよ」

 

という(親から言われる)言葉。

 

 

子どもの頃は

 

その意味が今一つよく解らず、

 

「うるさいな・・・別にそんなこといいじゃん」

 

と言って、親の忠告を拒絶することが

 

あります。(☝このような態度の若者、近年顕著に増えていますよね。。。)

 

 

そして、

 

随分経って(大人になって)から

 

そのことに気づくこと

 

ありますよね。

 

 

 

でもそれでは遅いのです!

 

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伝える側に原因を求めがちな昨今、

 

聴く側にも原因があることも明白。

 

 

 

伝える側は、とても苦労しています。

 

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ただ、近道はありません。

 

 

指導者

 

信念と情熱と愛情を持って“正しさ”を伝え

 

対象者

 

“心”から耳を傾けること、

 

・・・

 

両者が取り組むことです。

 

 

 

 

 

で、

 

話しは戻ります。

 

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このプレーは、

 

ランナーのフェイントが功を奏したプレーだったのでしょうか??

 

 

再度断りを入れさせたいただきますが、

 

自身は、野球については門外漢の人間です。

 

 

でも、敢えて話を進めます。

 

 

この画像を観る限りでは、

 

捕球したプレーヤー③は、右利き(グラブは左手)です。

 

 

しかし、

 

(投げられた)ボールは、

 

グラブのない右手側に来ています。

 

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そのため、

 

捕る側が、逆シングルで捕球することを強いられています。

 

【逆シングル(バックハンドキャッチ)・・・野球でグラブを反対側に出して捕らえる動作】

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そうなりますと、

 

不利な体勢で捕球することで

 

走者を捕らえる(刺す)ことが、

 

かなり難しくなります。

 

 

 

実は、

 

サッカーでも

 

そのことが時に議論の的になります。

 

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利き足でない方向にボールが来た時に

 

どうしますか?

 

 

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「利き足のアウトサイドで止めるな!」

 

という声がよく聞こえます。

 

 (アウトサイドでコントロールすることがそれほど悪なのでしょうか???)

 

 

で、その次には

 

「逆足のインサイドで止めろ!」

 

と、大概の場合はそう言われます。

 

 

でも、

 

ここでまた余談になりますが・・・

 

野球の場合、

 

グラブを付け替える(捕球の手を逆にする)ことはありませんよね?

 

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ですから、

 

グラブの側と反対の方向にボールが来たら

 

自ずと逆シングルで捕る(捕らざるを得ない)ことになる

 

のですが・・・

 

サッカーは、その点

 

グラブなどない分、都合がいいですよね。

 

 

だから、

 

受ける側も

 

“安易に”逆足を使うのでしょうが・・・。

 

 

一方、

 

蹴る側は、

 

受け手側の“左右どちらにでも”蹴ってもよい

 

ものでしょうか・・・❓

 

 

 

 

まとめます。

 

捕る側が受け易い(補給し易い)方向は、どちらだったのでしょうか?

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ここだったはずです。

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しかし実際に投げられたボールはここでした。

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これは、

 

走者の好走塁?

 

それとも

 

野手(投げた側)のミス?

 

・・・

 

私は後者だと感じました。

 

 

当然、

 

投げる側も、

 

走者が気になった

 

ことは、充分理解できます。

 

 

「挟んでいる走者に、ボールを当ててしまった場合、

 

 守備妨害を除けば、プレーは続行されるからです。

 (※走者が送球を故意に妨害しようとしてボールに当たりに行ったり触ろうとした場合)

 

 

だから、

 

走者のいない側に、自ずとボールが逸れてしまったかも知れない

 

と、推測されます。

 

 

 

でも、

 

ミスはいけないのです。

 

 

この場合ですと、

 

走者のホームインを許す結果となっています。

 

 

 

このたび主題のプレーヤーは、

 

入団1年目から8年連続で二桁盗塁を記録している

 

「云わば走塁の名手」です。

 

 

 

それだからでしょうか。

 

 

書く側も読者側を煽りやすいのでしょうか。

 

 

「フェイントかけて・・・マジで天才」

 

 

 

❓❔❓

 

 

 

走った方に原因があったのか?

 

投げた方に原因があったのか?

 

 

・・・。

 

 

 

どのような場合においても

 

その原因の正確な把握を無視して、

 

タイトルや印象だけで

 

その事象を捉えてはいけません。

 

 

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