あなたはどちら?
数日お休みをいただいていましたブログを復活します。
冒頭でのお知らせになり、恐縮ではございますが、
アレグランの公式HPのお知らせページを充実させました。
ここ数回は、閉幕しましたリオパラリンピックについての内容に
なっております。
“アレグラン渡部のサッカーの素”をお読みの方でしたら、
きっとご理解いただける、有意義な内容になっているかと存じます。
サッカー、スポーツに取り組むのは、あくまで人間。
その『人間の心の持ちよう』で、実は上手くもなり、
反対にあまり上手くならなかったりもします。
嘘のようですが、これは本当の話です。
サッカーや育成面の課題についての問題提起、提案などは、
これからも、こちらのサッカーの素に綴っていきます。
(*もちろん、日本のサッカー、スポーツ文化の発展のためです)
クラブ公式HP内のブログ(←お知らせページ)と、
実際のクラブ活動報告のブログ(←アレグラン日記)と、
“三位一体”となり、本質に迫っていきたいと考えております。
何卒よろしくお願いいたします。
さて、このたび冒頭に動画を掲載します。
こちらの動画に登場しますのは、
セアン・ガルニエ(Arnaud "Séan" Garnier)氏(*後、敬称略)という
フリースタイラーです。
「天才フリースタイラー」として、世界にその名を馳せています。
その実、“Red Bull Street Style World Final 2008”の優勝者でもあります。
現在、ガルニエの数多くの動画もWeb上に公開されており、人気を博しています。
動画を閲覧した視聴者からは
「めちゃめちゃ巧い!!」
「ボールテクニックがただものではない !」
といった評価が、一様に並んでいます。
そして、紹介文には、
「この“サッカーが上手い人”は、2008年フリースタイル世界チャンピオンの・・・」
という文章が並びます。
では次に、現在は第一線を退いたアスリートですが、
一流のサッカープレーヤーを紹介します。
サッカー元イングランド代表の主将で、イングランドプレミアリーグの名門、
マンチェスター・ユナイテッドで長年プレーした、
リオ・ファーディナンド(Rio Ferdinand)氏。(*後、敬称略)
ファーディナンドは、イングランド代表としても81キャップを記録し、
3度のW杯出場を果たしました。
しかし、何より大きな成果を残したのはクラブレベルで、
ユナイテッドのDFラインの中心に君臨した12シーズンでは、
6度のプレミアリーグ優勝、さらにUEFAチャンピオンズリーグ制覇などを経験。
フリースタイラーとフットボーラーが、ボールコントロールを競うと、
一体どちらが優れているのでしょうか?
とても気になるところではあります。
Arnaud "Séan" Garnier
Rio Ferdinand
この2人の、
『2タッチで浮き球をパス交換する』
という対決の動画をご覧ください。
これで“サッカーの上手さ”、全てが証明されたわけではありませんが・・・
この映像を観て明らかになったのは、次のことです。
①ファーディナンドの身体の軸が整っていること
②ガルニエは相手が出したボールに対しての反応が若干遅れていること
常に「次のプレー(蹴ること)」を想定したコントロールができていること
サッカーは、
攻撃時に味方からのボールを、的確にコントロールしなくてはいけません。
さらに、
そのボールを相手に奪われてはいけません。
ですから、
●「ただただ落とさなければ良い」というボールコントロール
●“必要以上の”ボールタッチ
これらは、サッカーには不必要であるといえます。
サッカーのテクニックを高めたいのであれば、
見栄え重視の“パフォーマンス型のリフティング”を繰り返していても、
残念ながら『サッカーのトレーニングにはなりません』。
しかし、一般的には
▲単純にリフティングの連続回数が多い
▲いろいろなパフォーマンスができる
ことが、「サッカーが上手い」につながってしまっています。
それは、サッカーの技術か?否か?
それを判断できる人が増えなければ、
日本サッカーはいつまでたっても強くはなりません。
ボールリフティングは、
“れっきとしたサッカーのボールコントロールのトレーニング”です。
また、「リフティングだけやっていればよい」というものでもありません。
『相手からボールを奪われない』
『味方にボールを素早く確実に届ける』
さらに
『決定機の場面でゴールを決めきる』
そのベースになるのが、ボールコントロールです。
そのボールコントロールを高める大切なトレーニングが、
リフティングです。
その昔、リフティングは、“ボールジャグリング”と呼ばれていたそうです。
しかし、「サッカーはジャグリングではありません」。
相手がいる中でもボールをキープし、
相手が待つゴールにボールを入れなければ勝てません。
そのための“意識を持った”ボールコントロールのトレーニングが、
必要不可欠です。
あなたは、
「フリースタイラーを目指していますか?」
それとも、
「フットボーラー(サッカープレーヤー)を目指していますか?」
フリースタイラーの方は、
フリースタイルのための練習を積む必要があります。
しかし、
サッカーにはサッカーの意識を持った、
正しいトレーニングが必要です。
サッカーに限らず、何事を為すにも・・・
その目的をきちんと定めること、
また目標を間違えないことが、
重要なことです。